試合を決定づける3点目を奪った高沢優也(9番) [写真]=木村善仁
第93回全国高校サッカー選手権大会の準々決勝が5日に行われ、フクダ電子アリーナでは千葉代表の流通経済大柏と島根代表の立正大淞南が対戦した。
優勝候補の一角として注目される流通経済大柏は、1回戦の岡山代表・作陽戦、2回戦の栃木代表・矢板中央戦と2試合連続でPK戦を制し、3回戦では富山代表・水橋に1-0で勝利し、準々決勝へと進出した。一方の立正大淞南は、2回戦で福井代表・丸岡と、3回戦で福島代表・尚志と対戦し、順調に勝ち上がった。
最初のチャンスは流通経済大柏。15分、小川諒也が蹴ったフリーキックの流れから最後は廣瀧直矢がシュートを放つが、妻鹿寛史がブロックし難を逃れる。その後も流通経済大柏が、立正大淞南ゴールに迫る展開が続く。
試合が動いたのは25分、流通経済大柏は久保和己の突破からFKを獲得すると、キッカーは再び小川。やや距離がある位置だったが、直接シュートを狙うと妻鹿が弾いたこぼれ球を渋谷峻二郎が詰めて、待望の先制点を上げる。さらに31分、再び右サイドでFKを得ると、小川はクロスを上げると見せかけ、縦に走った久保にパス。久保はペナルティエリア内に侵入し、シュート性のボールをゴール前に蹴りこむ。ここに飛び込んだ山田健人のシュートがネットを揺らし追加点を奪う。
前半のうちに1点でも返したい立正大淞南は、宮森信吾がチャンスを掴むも、瀬口隼季の好セーブにあい、得点が奪えない。スコアは動かず2-0で流通経済大柏がリードして前半を折り返す。
後半に入っても流れを引き戻せない立正大淞南がピンチに陥る。流通経済大柏は60分、福井崇志のパスを受けた久保がペナルティエリア内に侵入すると、山本弥彦が久保を倒してしまい、ペナルティキックが与えられた。このプレーで山本は一発退場となり、立正大淞南はさらに追い込まれる。キッカーは小川。しかしここは妻鹿がセーブし、ピンチをしのいだ。
ビッグセーブで追加点を許さず反撃に出たい立正大淞南だったが、痛恨のミスで3点目を奪われてしまう。61分、妻鹿が自陣深い位置でのフリーキックをミスキックしてしまい、高沢優也にカットされる。このままキーパーとの一対一を制した高沢がゴールに流し込み、3-0と試合を決定づけた。
その後、立正大淞南は矢田部颯らがゴールを狙いにいくも1点が遠く、3-0で流通経済大柏が立正大淞南を下した。
流通経済大柏は1月10日に行われる準決勝で、群馬代表・前橋育英と対戦する。なお、決勝は12日に埼玉スタジアムで行われる。
【スコア】
流通経済大柏(千葉) 3-0 立正大淞南(島根)
【得点者】
1-0 25分 渋谷峻二郎(流通経済大柏)
2-0 31分 山田健人(流通経済大柏)
3-0 61分 高沢優也(流通経済大柏)