文・写真=安藤隆人
大会3日目はいよいよ決勝トーナメント、順位決定トーナメントがスタート。能登島サッカー場A・Bでは10時から決勝トーナメント初戦が行われた。
AコートではFC東京U-18対市立船橋が、Bコートでは東京ヴェルディユース対流通経済大柏と、ともに東京対千葉の戦いが行われた。
AコートではFC東京U-18の攻撃力が爆発。7分にMF内田宅哉が先制ゴールを挙げると、23分にはMF大熊健太が追加点。ツーシャドーのゴールで前半を2-0で折り返すと、1点を追加し、3-0で迎えた54分にエース佐藤亮が決め、試合を決定づける。57分にDF岡崎慎が決め、FC東京U-18が5-0の圧勝で準々決勝進出を決めた。
Bコートでは激しい球際の攻防が繰り広げられる熱戦に。流通経済大柏はFW兼田晏音睦、ボランチの菅原俊平を軸に、縦に早いサッカーを展開。それに対し、東京Vユースは渡辺皓太と藤本寛也のダブルボランチが相手をいなしながら、前線の大型FW郡大夢をターゲットに、トップ下の冨樫凌央、MF佐藤瑠己安らが果敢に飛びだして分厚い攻撃を繰りだした。
試合が動いたのは26分、流通経済大柏のクリアボールがルーズになったのを、渡辺が鮮やかなダイレクトシュートを叩きこんで、東京Vユースが先制。さらに36分には渡辺の突破からPKを獲得し、これを自らが決めて2-0。チャンスを確実にモノにした東京Vユースが準々決勝進出を果たした。
第2試合では習志野高が柏U-18にポゼッションでは上回られるも、西村慧祐と木村将己のセンターバックコンビが最後のところで体を寄せ、さらにGK柳数馬がファインセーブを連発。一方で奪ってからのカウンターでチャンスを作りだし、後半立ち上がりに決定機を作ると、41分にはGK柳のロングキックを、投入されたばかりのMF金木壱成がヘッドでつなぎ、最後はこちらも途中出場のFW米田陽斗がGKとの一対一を制し、先制弾を押しこんだ。これが決勝点となり、習志野が粘り強い守備と鋭いカウンターで、柏U-18を1-0で下した。
準々決勝のカードはFC東京U-18対東京Vユース、前橋育英対習志野、大津対四日市中央工、帝京対桐光学園となった。注目の“東京ダービー”は、お互いがチャンスを作り合う、ハイレベルな攻防戦となった。FC東京U-18がセンターバックの柳貴博のオーバーラップなどで決定機を作ると、東京Vユースも渡辺と藤本の正確なパスから、サイドを切り崩し、決定機を作る。だがFC東京U-18の山口康平、東京Vユースの村田怜隠の両GKがファインセーブを連発。
後半終了間際の59分には、FC東京U-18がPKを獲得するも、エース佐藤のシュートをGK村田がビッグセーブ。均衡は最後まで崩れず、勝負はPK戦へ。PK戦では、今度はGK山口が魅せた。全員成功で迎えた東京Vユース4人目、冨樫のキックを、鮮やかな横っ飛びでセーブし、熱戦はFC東京U-18に軍配が上がった(※今大会のレギュレーションで、PK戦は1人目からサドンデス)。
他は大津が四日市中央工に2-0、習志野が前橋育英に2-0、帝京が桐光学園を0-0からのPK戦で勝利。明日の準決勝のカードは、FC東京U-18対習志野、大津対帝京となった。いよいよ明日は最終日。4日間の激戦のチャンピオンが決まる。