文・写真=森田将義
「第8回アンダーアーマーチャレンジカップ2015 SUMMER」は19日に大会最終日を開催。予選リーグの順位に応じて、分けられた決勝リーグの最終節を行い、最終順位が確定した。
4位リーグで結果を残したのは一条(奈良)。予選リーグは「攻撃の形は作れているのに、ゴールが奪えなかった」(前田久監督)ことが痛手となり、未勝利に終わったが、最終日は2試合で7得点をマークし、1勝1分という結果に。主力数名を学校行事で欠いた立命館宇治(京都)も、「大会前のチーム状況が良くないので、立て直しを目指してこの3日間に挑んだ」(DF藤井陽平)が、予選リーグは1勝もできず。だが、順位リーグでは2勝1分と結果を残し、選手権予選に弾みをつけた。
3位リーグでは、慶應(神奈川)が3勝し、力の差を見せた。予選リーグでも普段対戦できない県外勢相手に善戦し、1勝1分1敗。「強いチームと対戦し、主導権を握れない試合を経験できたことが収穫。県大会でも上に進めば、同じ状況が生まれると思うので、今大会の経験は必ず活きるはず」と大方貴雄監督は口にした。
手に汗を握る試合が続いたのが2位リーグ。宮崎日大(宮崎)が3勝し、大会を5位で終えたが、いずれの試合も僅差だったように各チームが意地を見せた。「強豪校相手に、どれだけ自分たちができるかを試す場」(MF高橋航太)として今大会に挑んだ柏日体(千葉)は、高橋が「大事なところで点が取れるようになってきたけど、試合終盤の失点で負けることが多かった」と続けたように奮闘実らず、8位でフィニッシュした。
内藤康機監督が就任2年目を迎えた浜名(静岡)は、選手権予選のメンバー選考の場としてこの大会に参加。遠征には86人の部員全員が帯同し、ベンチ入りできない選手は同じ日に近隣チームと行う練習試合に出場した。結果を残せばAチームの一員として今大会のメンバーに入れるというサバイバルの中から、つかんだ収穫は少なくない。大阪体育浪商(大阪)もDF西村依久良が「普段は大阪のチームとの試合が多いので、県外のチームと対戦できて新鮮だった。自分たちのサッカーが通用した部分も見えた」と口にしたように、手応えを得て大会を終えた。
栄冠を手にしたのは浦和東(埼玉)。無敗を保った予選リーグに続いて、強豪ぞろいの決勝リーグでも2勝1分け。2位には、「ここ数年、サッカー部から東大、京大に進んでいる」(竹谷睦監督)という神奈川屈指の進学校、湘南が入賞した。全試合終了後には表彰式も行われ、各チーム1名ずつのMVPが発表され、浦和東のFW境田悠史ら受賞者16名に、3色の新色が発売された『アンダーアーマー』のスパイク『UAクラッチフィット』が贈呈された。