得点を喜ぶ青森山田 [写真]=瀬藤尚美
第95回全国高校サッカー選手権大会決勝が9日に行われ、青森山田(青森)と前橋育英(群馬)が対戦した。
今大会の決勝は、初優勝を目指す両者の激突となった。高円宮杯U-18サッカーリーグ2016チャンピオンシップとの2冠へ王手の青森山田は、ここまでの4試合で15得点と攻撃力が自慢。FW鳴海彰人とMF高橋壱晟は4得点ずつを決めている。対する前橋育英は、ここまでの5試合で無失点と強固な守備が持ち味。市立船橋(千葉)や滝川第二(兵庫)といった強豪校を倒してきた。
最初にチャンスを迎えたのは前橋育英。5分、右CKから人見大地がヘディングシュートを打った。ボールは枠内に飛ぶが、カバーに入ったDF小山内慎一郎が頭でクリアし、失点を逃れる。
続く16分、前橋育英は人見の縦パスを受けた高沢颯がディフェンスラインの裏へ抜け、右足を振りぬく。しかしこの1対1の場面でGK廣末陸がビッグセーブを見せ、チームを救った。
序盤のピンチに耐えた青森山田は23分、右サイドへ流れた鳴海がクロスボールを供給。これを高橋がエリア内でトラップし、すぐさま左足でシュートを打つ。するとボールは長澤昴輝に当たってコースが変わり、そのままゴールへ吸い込まれた。青森山田が先制する。
さらに青森山田は前半アディショナルタイム1分、郷家友太とのパス交換でエリア右に進入した嵯峨理久が、体を倒しながら右足でシュート。これがゴール左下へ突き刺さり、リードを2点に広げた。直後に前半終了のホイッスルを迎える。
後半に入って57分、右サイドから上がったボールをエリア右の鳴海が胸トラップ。そのままボールの落ち際を右足でミートし、ゴール左下へ突き刺した。
直後の59分、青森山田はGK廣末のロングキックを郷家が頭ですらすと、エリア内へ走りこんだ鳴海がGK月田啓のポジションを見て、またもゴール左下へ蹴りこみ、チーム4点目をゲットした。
1点でも返したい前橋育英は76分、エリア左でこぼれ球を拾った高沢が柔らかいクロスを上げ、中央の大塚諒が頭で合わせた。しかしボールはわずかにクロスバーの上へ外れる。
すると青森山田は89分、高い位置でボール奪取に成功し、途中出場の佐々木快が左足のミドルシュートを突き刺した。
結局試合はこのままタイムアップ。攻撃力が爆発した青森山田が、前橋育英から5得点を奪って勝利した。この結果、青森山田が選手権初優勝を達成。青森県勢としても初の栄冠を手にすることとなった。また、高円宮杯U-18サッカーリーグ2016チャンピオンシップと合わせて2冠を手にしている。対する前橋育英は、93回大会に続いてまたも決勝で涙をのんだ。
【得点者】
1-0 23分 高橋壱晟(青森山田)
2-0 23分 嵯峨理久(青森山田)
3-0 57分 鳴海彰人(青森山田)
4-0 59分 鳴海彰人(青森山田)
5-0 89分 佐々木快(青森山田)
By サッカーキング編集部
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