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神村学園|攻撃サッカーを表現して「日本一を目指す」…大迫&福田の1年生コンビに注目【選手権出場校紹介】

2020.12.26

 新型コロナウイルスからの活動再開直後の6月に行われたライバル・鹿児島城西との練習試合は1-4で完敗。だが、神村学園は11月の選手権予選決勝でリベンジし、鹿児島4連覇を達成した。

今年はU-16日本代表の中心選手であるMF大迫塁と、2月にU-17日本代表へ初招集されたFW福田師王のスーパールーキー2人が加入。彼らが1年時から主軸として活躍する一方、3年生は不甲斐ないプレーが続いていた。苦戦が続いた選手権予選期間中には、有村圭一郎監督から「(3年生が)引っ張れない。プレーで引っ張るわけでもないし、声で引っ張るわけでもない。その分、1年生に負担がかかっている」という厳しい指摘も。もちろん思いがないわけではないが、なかなかそれをピッチで表現することができなかった。

 それでも、「チームのためになるプレーを増やそうと思っていたので、もっともっとやっていかないといけない」と語るMF永吉飛翔主将をはじめとした3年生が奮起。2-0で雪辱した鹿児島城西戦では相手の縦に速い攻撃を3年生センターバックコンビの稲田翔真と鵜木太陽が中心となって跳ね返し、下級生時からゴールを守るGK吉山太陽も思い切った飛び出しで得点を許さなかった。先制点は強度ある守備も見せていた司令塔・永吉の絶妙な展開から、ともに3年生のMF芝和樹とMF小林力斗、福田が絡んで決めたものだ。

永吉、吉山、稲田、そしてゲームメイク力と左足に注目の左サイドバック下川床勇斗、県準決勝で決勝点のFW寺田聡は前回の全国大会を先発として経験。永吉は「去年から5人出ているなかで、今の3年生がもっと引っ張って還元していかない」とも語っていたが、特に県決勝は得意のポゼッション、泥臭い守備の部分含めて3年生の自覚と勝利への強い思い、チームを引っ張る姿勢が全国切符を手繰り寄せた。

その3年生に注目ルーキーたちも応えるつもりでいる。大迫は「自分の思いとかを受け止めてくれたりする先輩なので、自分たちも過ごしやすいというか。(1年生の意見に対しても)『オーケー、オーケー』と受け止めてくれるのでありがたい」と感謝。そして、福田は「絶対に優勝します。全国大会でも上位に行って、3年生と一日でも長くサッカーをします」と誓っていた。

U-16世代を代表するレフティ・大迫と県大会4戦連発の逸材ストライカー・福田に加え、2年生もMF佐藤璃樹ら好選手がいる。彼らの良さを3年生が引き出し、神村学園の攻撃サッカーを表現して「日本一を目指す」(永吉)。

【KEY PLAYER】FW福田師王


 鹿児島県予選は、1年生ながら3回戦から決勝まで4戦連発。ライバル・鹿児島城西との決勝でも抜群の跳躍力を活かしたヘッドによって1ゴール1アシストの活躍をしてのけた。神村学園のU-17日本代表FW福田師王は、初の選手権に得点王候補の一人として臨む。

 県決勝や準々決勝で決めたクロスからのヘッドは、得意とする得点パターンだ。「元々苦手だったんですけれども、(中学3年時から)自主練習で手伝ってもらって得意になりました。苦手だったので、苦手なままでは嫌だったので」。より高い打点でヘディングできるように続けてきたチューブトレーニングを含めて、地道に磨いてきた成果が今、結果として表れている。

 憧れのFWは岡崎慎司。前線からの献身的なプレッシング、動き出しの良さ、ゴール前での泥臭いプレーなど目標のストライカーとダブる部分がある。J1クラブのスカウトも認める負けん気の強さと身体能力の高さも魅力。「もっともっと個人としてレベルアップして、必要とされる選手になっていきたいです」という福田は、課題の一発で仕留める部分などを改善して全国で結果を残すか。目標は「得点王です」ときっぱり。鹿児島県代表では2008年度大会のFW大迫勇也(鹿児島城西出身)以来となる得点王に1年生が挑戦する。

By サッカーキング編集部

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