第101回全国高校サッカー選手権大会の準々決勝が4日に浦和駒場スタジアムで行われ、“インターハイ王者”の前橋育英(群馬)と“前回大会準優勝校”の大津(熊本)が対戦した。
前回大会の準々決勝でも対戦した両雄の一戦は、ボックス近辺まではボールを持ち込むものの、フィニッシュまで持ち込ませない展開が続いていく。一進一退の攻防が続く中で迎えた17分、大津に決定機が訪れる。
最終ラインから前線にボールをフィードすると、これをFW小林俊瑛がヘッドで左サイドに流し、パスを受けたMF香山太良がボックス内にセンタリングを供給。ニアサイドに走り込んだFW山下基成が左足で合わせたがボールはわずかに枠を外れた。
対する前橋育英もMF徳永涼が長短織り交ぜたパスワークでリズムを作って応戦。27分には、ボックス左でのパスワークから最後はFW高足善が左足を振り抜いたが、DFの対応もあってシュートは枠を捉えきれない。結局、前半はゴールレスのまま終了となった。
迎えた後半は前橋育英がボールを支配して攻め込む時間が増えていく。55分にはボックス左でMF小池直矢の折り返しを受けたFW山本颯太がシュートまで持ち込むが、DFのブロックに遭う。リズムの出てきた前橋育英だったが、58分に小池が2枚目のイエローカードを受けて退場。残り20分ほどを10人で戦うことになった。
その直後には大津が攻め込み、67分にはMF岩崎大翔のクロスに山下がヘッドで合わせるも、GKの好セーブにゴールを阻まれる。しかし、数的不利な状況の前橋育英も安易にボールを蹴らずに時間を作りながら一発を狙っていった。
互いに死力を尽くした戦いは80分間では決着がつかず、勝敗の行方はPK戦の結果に委ねられることに。最終的には、キッカーを務めた5人全員が成功した大津がGK西星哉の好セーブもあり2年連続でのベスト4を決めた。一方の前橋育英は2年連続で大津の前に涙を呑む結果となり、夏冬連覇の夢も潰えた。
By サッカーキング編集部
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