決勝点の福田(左)と、先制点の西丸(右) [写真]=野口岳彦
第101回全国高校サッカー選手権大会の準々決勝が4日に行われ、青森山田(青森)と神村学園(鹿児島)が対戦。神村学園が前半に先行を許したものの、後半の56分に西丸道人、60分に福田師王が得点し、前回王者に2-1で逆転勝利を果たし、準決勝進出を決めた。
同点ゴールを挙げ、2点目につながったシュートを放つといったゴール前での仕事以外にも、ピッチを幅広く動き、ボールの引き出しやカウンター時のドリブルでの前進など、多くの貢献を果たした西丸は、「今のチームの一つ形となっていると思います。それが一番チームを助けると思っているので、(体力面で)多少キツイところもありますけど我慢して。(相手が)師王さんに食いつく分、自分が美味しいところをもらえたりもするので、献身的にやるようにしています」と、自身のできるプレーの一つとしてフォア・ザ・チームの献身性を挙げる。
チームはボルシアMG加入の福田、セレッソ大阪加入内定の大迫塁などに注目が集まるが、2年生FWとして西丸は3試合すべてにフル出場。ペアを組む福田については「チームメイトではありますけど、自分もファンの一人みたいな感じ」と表現。西丸は“先輩”福田について、有馬康汰、吉永夢希(ともに2年)、名和田我空(1年)といった後輩勢と一緒にいる時間が多いことを明かし、「面倒見のいいお兄ちゃんみたいな感じで、よくしてもらっています。ご飯に連れて行ってもらったらおごってくれますし、兄弟みたいな感じです」と関係性の良さを話した。
もちろん面倒見だけではなく、「(福田は)一人で筋トレに行ったりしていますし、食生活も人一倍ストイックです。体作りの意識が違うと思います。いつも始発で学校に行って筋トレをしたり。自分たちも誘ってもらい、夏終わりくらいから行っています」と、選手としての成長を促す良き“見本”としての姿勢も示しているとのことで、「試合中のプレーや自主練を見ていると伝わるものがあります。試合で得点した場面は、練習のグラウンドで似たような形を見たこともあります。あれだけやっているから、大事なところで点が取れるといつも感じてます」と、学ぶことはまだまだ多いようだ。
7日の準決勝からは舞台を国立競技場に移す。「国立に行くことが今までの目標の一つでしたし、それを実現できました。国立の舞台でしっかりと個人としてもチームとしても結果を残して、今まで関わってくれたすべての人に結果で恩返ししたいと思います」と意気込みを示している。
By サッカーキング編集部
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