開幕戦に勝利した広島国際学院[写真]=金田慎平
第102回全国高校サッカー選手権大会・1回戦が28日に行われ、早稲田実業(東京B)と広島国際学院(広島)が対戦した。
“冬の風物詩”として知られる全国高校サッカー選手権大会が今年も開幕。3大会連続で国立競技場での開催となった今大会の開幕戦では、ともに初出場校の早稲田実業と広島国際学院が対戦した。
試合開始早々に決定機をつくったのは早稲田実業だった。広島国際学院のミスを見逃さず、“エース”久米遥太が相手陣内でボールを回収すると、ドリブルでペナルティエリア内まで侵入し、フリーでシュートを放つ。しかし、惜しくも枠を外れて、得点を奪うことはできなかった。
その後も、選手の緊張感が伝わる広島国際学院に対し、早稲田実業が攻勢をかける。3分には、再び相手のミスから最終ラインの背後へ抜け出した久米がGKとの1対1でシュート。しかし、これは広島国際学院のGK片淵竣介が好セーブで凌いだ。
ピンチが続いた広島国際学院だが、徐々に落ち着きを取り戻し、反撃へ出る。相手の最終ラインの背後へ抜け出した“エース”の野見明輝が決定的なシュート。これは早稲田実業のGK高村裕の好セーブに阻まれたが、その後も広島国際学院が連続でクロスバーに当たるシュートを放つなど、積極的な攻撃を見せた。
両チームともに立ち上がりから決定機を作る展開となったが、その後はしばらく、こう着状態に陥る。互いに一歩も譲らず、白熱した戦いが続いた。
均衡が破れたのは28分だった。広島国際学院が相手陣内でスローインを獲得すると、ロングスローと見せかけて、近くを使う。岡田康誠がクロスを入れると、ペナルティエリア内で長谷川蒼矢が落とし、最後はエースの野見がヘディングシュート。これがゴールネットを揺らし、広島国際学院が先制に成功した。
リードした広島国際学院は試合を優勢に進め、相手陣内深くまで侵入してシュートを放つ。ただ、早稲田実業もゴール前で体を張って守り、追加点は許さず。前半は広島国際学院が1点のリードを得て、ハーフタイムに突入した。
後半は開始早々に広島国際学院が決定機をつくった。右サイドから藤井海地が絶妙なクロスを供給すると、渡邊雄太がゴール前でコースを変える。しかし、これは早稲田実業の守護神、高村が好セーブで得点を許さない。さらに48分には、ペナルティエリア内から広島国際学院の萩野巧也が強烈なシュートを放つ。しかし、再び高村が立ちはだかり、得点は生まれなかった。
高村の再三のビッグセーブで1-0のスコアが続いたが、52分に広島国際学院が再び試合が動かす。右サイドから藤井がロングスローを入れると、ゴール前で長谷川がヘディング。シュートはサイドネットに吸い込まれ、リードを2点に広げた。
2点のビハインドを追う早稲田実業は、セットプレーから途中出場の森敦彦や野川一聡が打点の高いヘディングシュートを放ち、ゴールに迫る。しかし、広島国際学院もキャプテンの茂田颯平を中心に集中して守り、得点を許さなかった。
早稲田実業の猛攻を凌いだ広島国際学院がこのまま2-0で勝利。2回戦進出を決めた広島国際学院は、31日に浦和駒場スタジアムにて、静岡学園(静岡)と明徳義塾(高知)の勝者と対戦する。
By サッカーキング編集部
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