決勝ゴールを決めた名和田我空 [写真]=金田慎平
第102回全国高校サッカー選手権大会・2回戦が31日に行われ、神村学園(鹿児島)と神戸弘陵学園(兵庫)が対戦した。
7大会連続11回目の出場となる神村学園は、前回大会でも優勝候補の一角として注目を集めながらも、ベスト4で涙を飲んだ。今大会は2回戦からの登場となり、2023年12月31日に行われた2回戦では、名和田我空と有馬康汰の得点で松本国際(長野)を2-0で下した。一方、3大会ぶり12回目の選手権出場を果たした神戸弘陵学園は、12月29日に開催された1回戦で仙台育英(宮城)を4-0で撃破。同31日開催の2回戦では、藤本達真と馬場悠平のゴールにより、前回大会まで2大会連続で準々決勝まで駒を進めていた前橋育英(群馬)を2-0で破っていた。
前半は神戸弘陵学園が主導権を握って攻め込む時間が続く。北藤朔のドリブルで敵陣を切り裂く場面や、周囲とのコンビネーションの末に馬場悠平がゴールに迫る場面などを作ったが、ゴールネットを揺らすまでには至らない。前半はこのままスコアレスで終了した。
後半に入ると立ち上がりから神村学園が高いインテンシティを保って試合に入る。42分、敵陣中央でルーズボールを拾った西丸道人が横へ繋ぐと、吉永夢希が縦への持ち出しから最終ラインとGKの間に低弾道のクロスボールを蹴り込む。GK歌野裕大が弾いたボールに対して、新垣陽盛が1度、2度とこぼれ球に反応し、左足でゴールネットを揺らした。前半は劣勢を強いられた神村学園が先手を取っている。
だが、その直後に神戸弘陵学園が反撃へ。44分、敵陣右サイドから阪上聖恩が左足でスルーパスを送ると、抜け出した馬場悠平がGKの位置を見て右足で転がす。コースを狙った一撃だったが、難波大和が体を張った守備でボールを掻き出し、ゴールを許さない。
それでも46分、北藤朔がドリブルでペナルティエリアに侵入したプレーで、神戸弘陵学園が左コーナーキックを獲得。北藤朔が右足でインスイングのボールを蹴り込むと、このボールがボックス内の石橋瀬凪の頭にピタリ。吉永夢希のマークを振り切りながらヘディングシュートを沈め、神戸弘陵学園が試合を振り出しに戻した。
その後は両チームがともにゴールに迫る場面を作る中、神村学園は71分に勝負強さを発揮。高橋修斗の蹴った右コーナーキックがGK歌野裕大にパンチングされると、こぼれ球に反応した名和田我空が右足ダイレクトでフィニッシュ。ここは相手にブロックされたが、こぼれ球を拾うと、対峙した相手をかわして冷静に左足で流し込む。名和田我の2試合連続ゴールで、神村学園が勝ち越しに成功した。
試合はこのままタイムアップ。神戸弘陵学園がより多くの決定機を作ったものの、神村学園が強豪たる所以を示す結果となった。
勝利した神村学園は4日、『浦和駒場スタジアム』にて開催される準々決勝で、近江(滋賀)の勝者と対戦する。
【得点者】
1-0 42分 新垣陽盛(神村学園)
1-1 46分 石橋瀬凪(神戸弘陵学園)
2-1 71分 名和田我空(神村学園)
By サッカーキング編集部
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