帝京の主将を務める砂押大翔 [写真]=須田康暉
第103回全国高校サッカー選手権大会の組み合わせ抽選会が18日に行われ、東京都代表の帝京高校は京都府代表の京都橘高校と、12月28日の国立競技場での開幕戦で対戦することが決まった。
今大会出場校では最多となる35度の出場を誇り、通算6度の優勝は戦後最多タイという帝京。長らく舞台から遠のいていたが、15年ぶりに選手権へ帰ってきた。抽選会に出席した帝京主将の砂押大翔は、「東京都予選のときは、(15年ぶりということを)あまり意識しすぎないと心がけてきたんですけど、いざ出場が決まると15年ぶりというところで、その分のうれしさがありますし、注目されると思うので、そこで帝京復活を見せつけられたらいいなと思っています」と気持ちを込める。
長く選手権から遠ざかり、いつしか“古豪”と呼ばれるようにもなったが、日比威前監督(現:順天堂大学監督)の下で着実に力をつけ、今季就任の藤倉寛監督とともに切符を掴んだ。砂押は「自分たちは今の時代を生きている中で、古豪と言われるのはやっぱり悔しい」と話し、「その悔しさを晴らすためにも、自分たちが結果で示すしかないと思っています。優勝して、いろいろな人に新しい帝京を見せられたら、そこから変わってくると思うので」と力強く語る。
その砂押自身は高校進学のタイミングで「日比先生から熱烈なお誘いをいただいて」帝京入学を決めた。「十数年出られていない中で、他の高校にはない直観が自分の中で湧いてきて。入学してからも選手権に出たい思いは、より強くなっていった中でチームメイトの支えがあって、ようやくスタートラインに立てたので、あとは優勝するだけ」と、ここまでの道のりを振り返る。
恩師であり、現在はチームの総合アドバイザーでもある日比前監督については、「(都予選準々決勝)東海大高輪戦の後に、『藤倉先生を男にしてやれよ』というLINEが来て、予選を優勝した後も『おめでとう』と『ここがスタートラインだからな』と送られてきたので、そのやり取りのおかげで、選手権に対する強い想いは増しましたし、日比先生にもお世話になってきているので、結果で恩返ししたいと思っています」と、思いは強い。
“帝京が選手権に帰ってくる”
ただでさえ注目される開幕戦に、さらに視線が集まることが想像されるが、「帝京高校の良さや伝統を伝えられたら、帝京高校に入りたいと思ってくれる人ももっと増えると思いますし、自分たちは東京都の代表として出場しているという誇りと自覚を持って戦い抜きたいと思っています」と、責任感を示しながら、頂点に返り咲く道筋を見据えている。
By サッカーキング編集部
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