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矢板中央が日章学園を撃破! サウサンプトン内定の高岡伶颯は今大会4点目も、2回戦で姿を消す

2024.12.31

決勝ゴールを決めた矢板中央の朴大温(11番) [写真]=金田慎平

 第103回全国高校サッカー選手権大会2回戦が31日に行われ、矢板中央(栃木)と日章学園(宮崎)が対戦した。

 “冬の風物詩”である選手権は28日より開幕しており、大晦日の31日には大会3日目に突入。千葉県『フクダ電子アリーナ』の第一試合では、2大会連続14度目の出場となる矢板中央と、3大会連続18回目の出場となる日章学園が対戦した。

 矢板中央は伝統的に“堅守速攻”が武器のチームとして知られているが、今年のチームは攻撃面でも力強さを誇り、29日に行われた1回戦では前々回大会優勝校の岡山学芸館(岡山)を2-1で下していた。一方で、日章学園は1回戦で西目(秋田)を6-1で撃破。卒業後にイングランドのサウサンプトン加入が内定している、今大会最注目ストライカーの高岡伶颯は、同試合でハットトリックを達成する活躍を見せていた。

 そんな両者のゲームは、序盤には矢板中央がロングボールで敵陣へ入っていく時間を増やしたが、9分には日章学園がチャンスを構築。ボックス内での高岡の仕掛けは阻まれたが、セカンドボールに南創太が反応。左足でミドルシュートを狙ったが、ここはポストに嫌われる。

 矢板中央も負けてはいない。13分、敵陣右サイドでのロングスローから敵陣中央で混戦が生まれると、クリアボールに反応した加藤神人が右足一閃。地を這うようなミドルシュートを突き刺し、矢板中央がこの試合1本目のシュートで先制に成功した。

 このゴールの直後、日章学園では頭部のケガが確認された川越廉斗が涙の途中交代を強いられ、代わって有働嵩常が送り出される。1点を追いかける日章学園は南や高岡が個で違いを示し、ゴールに迫るシーンを作ったが、仕留められずに時間が経過。それでも、“超攻撃的型”のチームが0点で前半を終わらせることはない。25分、ピッチ中央付近での高岡のプレスバックから速攻へ移ると、細かいパスワークから、途中出場の有働がスピードに乗って左サイドを突破。縦へ破ってグラウンダーのボールを中央へ折り返すと、巧みなポジショニングで相手DFの前に入った高岡がダイレクトで押し込み、試合を振り出しに戻した。

 1-1で後半へ折り返すと、矢板中央は10番の堀内凰希を中心にゴールを脅かす場面を構築。対する日章学園も49分、セットプレーのこぼれ球に反応した高岡が右足を振り抜くと、シュートは左ポストに直撃。両チーム悪くないシーンを作りながらも、次の1点は生まれずに時計の針が進む。

 日章学園は小峠魅藍のロングスローを武器にペナルティエリア内へボールを届けるシーンを増やすが、なかなか効果的な形でフィニッシュまで持ち込めない。矢板中央は押し込まれながらも中央で隙を見せずに構えると、60分にはシンプルなロングボールからゴールへ迫る。朴大温の競り合いから背後へ流れたボールを山下魁心が頭で持ち出し、ペナルティエリア左深い位置から中央へ折り返すと、動き直してフリーでファーサイドに入っていた朴がダイレクトでボレーシュートを沈める。後半に入って途中交代で送り出された山下と朴が素早い攻撃を完結させ、矢板中央が勝ち越しに成功した。

 後がない日章学園は高岡と南が中心となって攻勢を強め、終盤には吉崎太珠がきわどいシュートも放ったが、矢板中央の“堅守”をこじ開けるには至らない。試合はこのままタイムアップを迎え、矢板中央が2-1で日章学園を破った。

 勝利した矢板中央は、1月2日に控えた3回戦で、この後行われる上田西(長野)vs徳島市立(徳島)の勝者と対戦する。

【スコア】
矢板中央 2-1 日章学園

【得点者】
1-0 13分 加藤神人(矢板中央
1-1 25分 高岡伶颯(日章学園
2-1 60分 朴大温(矢板中央

By サッカーキング編集部

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