東海大相模が準決勝進出[写真]=金田慎平
第103回全国高校サッカー選手権大会の準々決勝が4日に行われ、東海大相模(神奈川)が明秀日立(茨城)に2-1で勝利した。
東海大相模は前半、明秀日立が仕掛ける高強度のプレスに苦しめられ、30分にはセットプレーからDF久保遼真に先制点を奪われる。それでも、前半終了間際の40分にMF沖本陸のゴールで同点に追いつくと、65分にはMF高畑旺崇が逆転ゴールを奪取。難しい試合を勝ち切り、選手権初出場ながら準決勝の舞台『国立競技場』への切符を手に入れた。
ベスト4進出を決めた試合後、有馬信二監督は「あの2011年を思い出すと、誰も信じてくれないと思うんですよ(笑)東海大相模が国立に行くなんて…」と、就任当初に思いを馳せた。
有馬監督は2011年に東海大相模のサッカー部監督に就任すると、強豪ひしめく神奈川県でチームを着実に強化。2017年にインターハイ初出場へ導くと、DF山口竜弥(現:徳島ヴォルティス)、MF中山陸(ヴァンフォーレ甲府)らプロ選手も輩出し、野球部や柔道部のイメージが強かった東海大相模をサッカーにおいても県内屈指の強豪校へと育て上げた。
指揮官はここまでの道のりをあらためて振り返り、「選手たちに感謝です」と語り、充実感を漂わせながら「段々と選手権の雰囲気にも慣れて、勝っていくごとに自信をつけているので、チームとしても、選手としても成長途中で、今まさに伸びているという感じがします」と、チームと選手への手応えを口にした。
自信を深めて臨む次の準決勝だが、対戦相手は優勝候補の流通経済大柏(千葉)。同校は、2回戦で佐賀東(佐賀)に5-0で大勝すると、3回戦では高円宮杯プレミアリーグ王者の大津(熊本)を撃破。準々決勝では、上田西(長野)を驚異の8-0で下して勝ち上がってきた。
有馬監督は、流通経済大柏の印象について、「大津に勝つくらいですからね…。大津も初戦のあとで練習に来たんですけど、シュートがめちゃくちゃ上手くて。こんなになんでシュート入るの?(笑)ってくらい技術が高くて、それに勝つ流経は…。相当すごいですよね」とリスペクトを語り、同時刻開催だった流通経済大柏対上田西のスコアを伝え聞くと、「8-0?ヤバいですね…。準々決勝ですからね?(笑)バレるまで12人でやろうかな?(笑)1人増やして『4-4-3』だ!みたいなね(笑)」と、冗談交じりで相手の強さを称えた。
とはいえ、ようやくたどり着いた「夢のような」舞台。格上と目される相手にも負けるつもりはない。試合に向けた準備として「強度は上げてやらないといけないですね。今日みたいにワンタッチ、ツータッチを使ってプレスを早く回避して、流経を走らせたいです」と語り、「立ち向かっていくしかないじゃないですか。逃げてもしょうがないのでね」と、難しい試合になることを覚悟しつつも、勝利への決意を語った。
準決勝の東海大相模vs流通経済大柏は、『国立競技場』にて、1月11日(土)14時20分キックオフ予定となっている。
By サッカーキング編集部
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