日本代表MF香川真司の所属するドルトムントのOBで、現在はユース部門ディレクターを務めるラース・リッケン氏と、同じくOBのカール・ハインツ・リードレ氏が、東京都内で開校されている『BVB EVONIK SOCCER SCHOOL Powered by PUMA』を訪れ、生徒たちと交流した。
同校は都内で2カ所開校されているドルトムントのサッカースクール。今回のドルトムント来日に先駆けて日本を訪れていたユース部門のディレクターが視察した。
ドルトムントのサッカースクールは2013年に東京に開校。現在は世田谷校と東京校の2校がある。リッケン氏は、「どのクラスも毎日、満員だと聞いています。子どもたちが我々のカラーである黄色と黒のユニフォームを着て、プレーしている姿を見ることは喜ばしいことです。3年が経過しましたが、子どもたちのスキルも上がってきています」と、『サッカーキング』の取材に対し、手応えを口にする。
指導方針として、「短期的なチームの勝ち負けよりも長期的な成長が大切」「機敏さ、スピード、テクニックの3つを大切にした指導」「何よりも楽しむこと」を掲げたリッケン氏。スクールの開校には、香川真司の存在が大きかったことを口にすると、「SNSなどを通じて日本のファンとも交流を持つことは可能ですが、人と人の出会いが大切なことだと考えていますので、スクールはそのひとつの形です。現実での関係性があればこそ、チームとの長期にわたる親和性が生まれると信じています。今回、日本で親善試合を行うことも同じ文脈上にあることです」と、ドルトムントのサポーターが増えていることへの喜びを語った。
日本人選手については、「ドイツ人選手と日本人選手は重要なメンタリティーが似ており、規律やチームプレーヤーであるという大切な点が、チームにとって日本人選手が魅力的な部分でもあります。もう一つ大事なこととして、日本人選手はけがが少ないということです。シーズン中、多くの試合を戦えるのも大事な点ですね」と評している。
子どもたちへの指導については、「とにかく楽しむこと、それが何よりも大事なことです。それと同時にチームプレーヤーであること」とコメントするとともに、「学校でいい成績を残した上でサッカーも頑張るということ」と続け、学業としっかりと両立することができる生徒を評価すると話している。