スカパー!では、毎週金曜日午後9時から、サッカー情報番組『スカサカ!ライブ』をレギュラー放送している。9月22日の放送では、今年の天皇杯でJクラブを次々に撃破する“ジャイアントキリング”で旋風を巻き起こした筑波大学をピックアップ。9月20日に行なわれた4回戦の大宮アルディージャ戦について、スタジオゲストの小井土正亮・筑波大監督を交えて振り返った。
小井土監督は大宮戦のプランについて「(守備については)まずは目の前の相手をしっかり捕まえようと。自分たちの前でボールが動くようにして、入ってきたボールを取ろうという狙いがありました」とコメント。攻撃については、エースストライカーの中野誠也を生かす「いつもどおりの戦い」ができていたという。
「中野という足の速いFWがいて、彼はディフェンスラインの背後を取るのが得意なので、どうしてもディフェンスラインは下がる。その前にスペースができるので、トップ下の選手には中野についていくのか、落ちるのかを判断し、賢くプレーすることを求めています」(小井土監督)
前半にPKで1点を失ったが、42分にMF鈴木徳真に代えてMF高嶺朋樹を入れると、「彼(高嶺)が入ったことで大きな展開が生まれ、それによって三苫薫がいい形でボールをもらえるようになった」という後半は相手を押し込む時間が増える。自身も東京学芸大時代に天皇杯に出演した経験を持つレギュラー解説委員の岩政大樹(東京ユナイテッドFC)は「大学のチームが天皇杯であそこまで攻撃に人数を掛けられることはない。あの展開に持ち込んだだけでも素晴らしい」と筑波大の戦いぶりを絶賛したが、小井土監督は1回戦でY.S.C.C.横浜(J3)、2回戦でベガルタ仙台(J1)、3回戦でアビスパ福岡(J2)とJクラブを次々に撃破したことが自信につながったと分析した。
「今までの天皇杯で得た自信が大きかったと思います。『自分たちはやれる』、『三苫が持った時、追い越せばボールが出てくる』という自信を、大会を通じてつかんだことが大きかったと思います」
試合後、小井土監督は選手たちに対して「すべてを出してくれたことに感謝」し、「勝たせてあげられなくて申し訳なかった」と語りかけたという。そして、大会全体を次のように振り返った。
「悔しい反面、出し切って負けたので、潔い、仕方がないという空気もありました。大学リーグでは勝たなきゃいけないという気持ちから変に堅くなってしまい、無駄なことを考えてしまうけど、天皇杯という大会が(選手たちのポテンシャルを)引き出してくれました」
9月29日午後9時から生放送される『スカサカ!ライブ』では、岩政がプロデュースするインタビュー企画「今まさに聞く!」に、現在J1への昇格争い真っ只中にいる松本山雅FCの反町康治監督が登場。また、9月27日に開催されるAFCチャンピオンズリーグ準決勝・第1戦の結果を受けて、上海上港と対戦する浦和レッズのOB鈴木啓太氏らとともに、同試合を徹底レビューする。
By サッカーキング編集部
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