スカパー!では、毎週金曜日午後9時から、サッカー情報番組『スカサカ!ライブ』をレギュラー放送している。10月6日の放送では、「日本女子サッカーを強くするために今すべきこと!!」と題し、日本女子サッカー界を取り巻く現状や、日本女子サッカーの再興に向けて何が必要か議論された。
なでしこリーグの試合に足を運ぶファンからは「学校や幼稚園などでサッカースクールを開催してほしい」、「女子日本代表戦とリーグカップのスケジュールを当てないでほしい」といった要望が伝えられた。
これに対し、女子サッカーを長年追いかけるスポーツキャスターの日々野真理氏が日テレ・ベレーザの岩清水梓にインタビュー。これらの要望に対して選手目線から回答してくれた。
岩清水はサッカースクールについては「それに関しては自分もやってみたい」とコメント。「女性のコーチが行ったほうが、女の子がサッカーに興味を持つのであれば自分が行けばいいし、それがきっかけでサッカーを始めましたという子が増えるんだったらいいと思う」と、女子サッカーの競技人口増加に繋がる可能性に期待を寄せた。
代表戦とカップ戦のスケジュールのバッティングについては「それについては自分もそう思っています」と、やや困惑気味の表情。バッティングした時のチームの状況について、次のようなエピソードを紹介した。
「代表戦に選手がめっちゃ行って、スタメンが7人ぐらい欠けて。紅白戦もできないぐらい。お客さんは(両方の試合を)見に行かれないですけど、こっちは『違うチームだよ、これ!』ぐらい人数がいなかった(笑)」
なでしこジャパンは2011年の女子ワールドカップで優勝し、15年の同大会でも準優勝した。しかし16年リオデジャネイロ・オリンピックの出場権を逃したことで、低迷と人気の低下が危惧されている。日本女子サッカーが再び強豪と言われるために何が必要かを問われ、岩清水は次のように答えた。
「日本人は大きさやスピードには限界があるので、連動性や運動量といった日本人の良さを前面に出して、それを形にしていかないと結果は出ないんじゃないかなと思います。リーグ戦を見に来てくれるお客さんの数は、代表が結果を出すことで増えていくというのを自分たちは感じたので、まずは代表の結果やタイトル、活躍が必要不可欠かなと思います」
スタジオでは日々野氏が「リーグの安定、活性化が代表に繋がる」と語り、「Jリーグクラブが女子チームを持つようになってほしい」と提案した。現状では中学に入学した時点でプレー環境がなくなり、仕方なく他の競技に流れる女子選手が大勢いるという。日々野氏は「Jクラブが育成を含めた女子チームを持ってくれれば、ずいぶん変わる気がする」と訴えた。
そして、日本女子サッカーがより強くなるためには何が必要か、という問いに対し、日々野氏は「目指すは世界一。そこからの逆算」と回答し、次のように語った。
「世界一になって、他国の代表からも『いいサッカーをしている』と言われた、我々の誇るべき代表が目指すべきは、やっぱり世界一であってほしい。そこからの逆算をしっかりすることで、今やらなければならないことをどれぐらいのスピード感でやるべきかが見えてくる。何となく積み重ねていくと時間があまりにかかるので、目指しているのは世界一だと考えてやっていかないと、再び強くなるのは難しいと思います」
10月13日午後9時から生放送される『スカサカ!ライブ』では、日本代表の10月の2連戦を、同番組のレギュラー解説員である岩政大樹、ゲスト解説委員の柱谷幸一氏らが徹底レビュー。また、ガンバ大阪などで活躍した本並健治氏を招き、ポジション論~GK編~などを放送する。
By サッカーキング編集部
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