スタジオゲストであるサッカー解説者の水沼貴史氏と平畠啓史氏、そしてレギュラー解説委員の岩政大樹(東京ユナイテッドFC)が、2018シーズンのJリーグ注目チーム、注目の新加入選手について議論した。
水沼氏は「いろいろな立場があるんでね」と前置きした上で、注目チームにセレッソ大阪を挙げた。
「理由は『(息子の水沼宏太が在籍しているから)しょうがない』。いろいろな武器を持った選手がいますが、ACL(AFCチャンピオンズリーグ)もあって過密日程になります。そしてよかったシーズンの後が悪いというのがこれまでのC大阪。そのジンクスを破る意味でも期待したい」
ちなみに、息子に対しては「選手は走ってナンボ、契約してもらってナンボですから」とエールを送った。
続いて、岩政は「僕も『しょうがない』んですけど」と言いながら、古巣の鹿島アントラーズを挙げ、このように期待を寄せた。
「今年は本当に鹿島が注目だと思っています。昨年の負け方はクラブにとって大きな屈辱でした。今年は何としても(タイトルを)取らなければならないという思いがいろいろなところで発信されていますし、それを大岩剛監督が受け止めてどのようなチーム作りをするか、(復帰した)内田篤人選手がどのようにチームを作っていくか、注目ですね」
最後に平畠氏は、初めてJ1の舞台に挑むV・ファーレン長崎をピックアップ。「J1に上がってどういう戦いを見せるのかというのと、長崎の街がどういう雰囲気になるのかが注目です」と語った上で、広島とともに“被爆都市”であることについても言及した。
「高田明社長が『平和を訴えることができるクラブ』とおっしゃっているので、その部分も注目したいです。長崎とサンフレッチェ広島のゲームは特に興味深いですね。自分がどんな気持ちで見ることになるのかな、という思いもあります。日本人にとっていろいろな意味があると思います」
注目の新加入選手について、水沼氏は名古屋グランパスに加入したブラジル人FWジョーを挙げた。2017年のブラジル全国選手権で得点王とMVPを獲得した大物ストライカーについて、水沼氏はこのように期待を寄せた。
「あのグランパスのサッカーの中でどういうプレーを見せるか。テクニックは間違いないと思うので、最終的にどういったフィニッシャーになるのかなっていうのは楽しみにしたいですね」
水沼氏はさらに、湘南ベルマーレから浦和レッズに復帰した山田直輝を挙げた。
「生え抜きの選手がようやく戻って来た。ポジションが確約されるかどうかはたぶん分からないけど、彼はサポーターにもずっと愛されている選手だし、若い頃に代表に選ばれて、そこからなかなかうまくいかない時期もあり、湘南に渡り、そこでもまたうまくいかない時期があり、だけどここに来てようやく試合にもフルに出場できるようになり、輝きが戻ってきているそのタイミングでのレッズ復帰なので、楽しみにしたいですね」
岩政は「C大阪の新加入選手全体」を挙げた。
「水沼選手を期限付き移籍から完全移籍に移行させ、高木俊幸選手、田中亜土夢選手という仕掛けられる選手が入り、ヤン ドンヒョンという高さのある選手を取り、片山瑛一選手はファジアーノ岡山で一緒にやりましたけど、ロングスローを持っている選手。特長のある選手を入れて、既存の選手も含めて“飛び道具”を用意してきたなという印象。その辺をうまく活用するプランが見えるので、いい移籍だったと思います」
平畠氏は、名古屋からジュビロ磐田に移籍した田口泰士の名前を挙げた。
「名波浩監督が手塩にかけて育てた川辺駿選手が広島に戻ることになり、どうなるのかというところで田口選手を取ったのは大きかったと思います。田口選手は名古屋に残ればそれなりにいい条件で契約できたでしょうし、やりたいサッカーができたと思うんですが、ジュビロに行くという決意をしました。攻撃でも守備でもかかわれるいい選手なので、名波監督の下でどう化けるかに注目したいです」
1月19日(金)21時から放送の『スカサカ!ライブ』では、Jリーグオフシーズン情報や、岩政がプロデュースするインタビューコーナー「今まさに聞く!」~鈴木隆行・石川直宏~などが放送される予定となっている。
By サッカーキング編集部
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