100日前イベントに出席した藤原カズヒロ、鈴木隆行、、上田栄治・Jヴィレッジ副社長、大黒将志、尾形貴弘(左から)
日本初のサッカーナショナルトレーニングセンターとして開設された『Jヴィレッジ』が、7月28日に『新生Jヴィレッジ』として再始動するが、19日に再始動100日前イベント『新生Jヴィレッジ、再始動。7.28みんなの夢が、動き出す。』が郡山駅前中央広場にて行われた。
Jヴィレッジは、1997年7月に日本初のサッカーナショナルトレーニングセンターとして開設。2011年3月11日に発生した東日本大震災の影響で全面閉鎖となっていたが、7年4カ月の時を経て、日本を代表するスポーツ施設、福島県の誇るJヴィレッジが「福島復興のシンボル」として再始動することとなる。
イベントには同施設に所縁のあるアスリートとして元日本代表の鈴木隆行氏、大黒将志(栃木SC)が登場。お笑い芸人・パンサーの尾形貴弘さん、フリーアナウンサーの藤原カズヒロさんとともに、「おれたち、わたしたちのJヴィレッジ」として行われたトークショーで当時の思い出を語った。
Jヴィレッジを初めて訪れたのは「日本代表に入ってから」という鈴木氏は当時の気持ちとして「正直(代表合宿は)行きたくなかったんです。プレッシャーが大きかったことと、周りにうまい選手が多く、一緒にトレーニングするのが嫌だったので(笑)」と意外?な心境を回顧。
ガンバ大阪のユース時代に初めて行ったという大黒は「綺麗な施設で、高校生にとっては天国のようで、できる喜びがありました。Jヴィレッジでやった大会(1998年のクラブユース選手権)で優勝したんですけど、決勝で点が取れたからこそプロになれましたね」と、自身がプロキャリアをつかむきっかけの一つである会場だったと話した。
また、トークショーはロシア・ワールドカップについても展開。本大会2カ月前にヴァイッド・ハリルホジッチ氏を解任し、西野朗新監督が日本代表を率いることとなったが、G大阪時代に西野新監督の指導を受けていた大黒は、「西野さんは“持っている”監督なので、期待しています。西野さんは選手をあまり見ていないようで、細かいところまで見ている感じです。ガンバ時代も愛車を運転してシレっと2軍の試合を見に来て、すぐ帰る。何も言わないんですけど、細かいことができる監督ですね。選手目線で見て調子のいいと感じた選手を西野さんも実際に選ぶ。だから起用した選手がズバッと決めたりします。先の先の先を考えているような感じです。だからJリーグの最多勝を挙げられていると思いますね」と、手腕に太鼓判を押す。
鈴木氏も「選手をしっかりとうまく使うことができれば、強豪国に勝つチャンスはあると思います。僕らがW杯に出ていた時代は、そもそも強豪国と実力差はありました。(監督交代の影響は)これまで出られていなかった選手はチャンス!と思うでしょうし、選ばれるのは間違いないと思っていた選手には緊張感生まれるので、チームに刺激が生まれると思います」と、活性化を期待した。
イベントではJヴィレッジ再始動に際し、メッセージボード「みんなの夢が、動き出す。」がお披露目となった。このボードはJヴィレッジ再始動まで福島県内で実施されるカウントダウンイベントにて、子どもたちがスポーツにまつわる夢や目標を書き込み、最終的にJヴィレッジに設置する予定となっている。
本企画にはサッカー漫画『キャプテン翼』の著者である高橋陽一先生も参加予定となっており、イベント中には高橋先生からのメッセージが披露。「Jヴィレッジ、再始動おめでとうございます。翼君と同じ誕生日の7月28日に再始動するということで嬉しく思っております」と参加者同様、喜んでいる。
7月28日に再始動するJヴィレッジは5000人収容の天然芝スタジアムや天然芝7面、人工芝2.5面のピッチ、人工芝ピッチ1面を備える全天候型練習場、ホテルなどが入る予定。また、施設すぐにはJRの新駅が開業する予定となっており、利便性も休業前のものから高まることになる。
尾形さんが「どんどんスター選手が来てほしいですね。そして福島の観光名所になれば、街も盛り上がるし、サッカーも盛り上がります」と期待を込めると、「公式戦をやってもいいと思います。日本サッカーがここを中心に強くなってほしいです」(大黒)、「Jリーグのチームもどんどん合宿をしてほしい」(鈴木氏)と、Jヴィレッジ再始動を心待ちにしている様子だった。
By サッカーキング編集部
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