7月14日、5人制サッカーの世界大会『F5WC』国内決勝大会が開催され、各地で行われた予選大会から勝ち進んだ30チームが、霧雨が舞う「あおばスカイフィールド(https://www.aoba-sf.com/)」に集結した。
予選大会に参加した150チームの頂点を決める 決勝に駒を進めたのは、愛知予選を勝ち上がった「ぶちタロース」と、F5WCの国内決勝大会で通算3回目の決勝戦進出となる「黄色いバナナ」。実力はほぼ互角の対戦だったが、序盤のチャンスをきっちり得点につなげた「ぶちタロース」が、終盤怒涛の追い上げを見せた「黄色いバナナ」を振り切って南アフリカで行われる世界大会への切符を掴んだ。
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トロフィー授与後に喜びを爆発させる「ぶちタロース」のメンバー
なお、F5WCでは、世界大会への渡航費・現地滞在費・ユニフォームなどはすべて無償で提供されるほか、今回のオフィシャルスポンサーである「エグゼフ(https://thexf.net)」からも、F5WC日本代表チーム仕様の移動着やプラクティスウェアが提供される。
雲ひとつない青空から強い夏の日差しが照りつけていた昨年とは対照的に、時折霧雨が舞う涼しげな天候のなか行われた今年の国内決勝大会。開会式では、今大会のオフィシャルスポンサーである「エグゼフ(https://thexf.net)」のF5WC JAPAN特製ユニフォームに身を包んだ選手たちが、5代目となるF5WC日本代表チームの座をかけた一戦を前に、引き締まった表情を見せた。
予選は、ブロック内での総当たり(各2試合)+隣のブロックとのクロスマッチ(各1試合)で決勝トーナメントへの進出を決める方式を採用。総当たりでの順位がクロスマッチ後に入れ替わるという番狂わせも多々あり、最後までどこが勝ち上がるか目が離せない展開となった。
ベスト8には、関東勢が3チーム、東海勢が1チーム、関西勢が2チーム、九州勢が2チームと偏りのない顔触れが出揃ったことや、決勝トーナメントで行われた全15試合のうち6試合がPK戦によって決着がつけられたことからも、実力が拮抗した戦いだったことがうかがえる。
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ぶちタロース
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黄色いバナナ
決勝に駒を進めたのは、愛知予選から勝ち上がった「ぶちタロース」。日系ブラジル人と日本人の融合でチームで、スキルや駆け引きに長け、爆発力も備えている。
一方の「黄色いバナナ」は関西学院大学のOBチームで、2015年大会、2018年大会に続き今回が3度目のF5WC JAPAN FINALの決勝の舞台。初開催の2015年大会では「柴田工務店」を圧倒したもののまさかの敗戦を喫し、昨年は「KING GEAR FC」の前に惜しくも敗退。今年はなんとしても勝って日本代表の座を勝ち取りたい。
緊迫した雰囲気の中始まった決勝戦だったが、開始わずか15秒で「ぶちタロース」が先制。さらにその1分後に追加点を挙げ「黄色いバナナ」を一気に突き放しにかかる。序盤から立て続けに失点した「黄色いバナナ」だったが、その後は落ち着きを取り戻し幾度となく「ぶちタロース」ゴールに迫るが、相手DF陣の堅守に阻まれなかなか得点に繋がらない。
後半も「黄色いバナナ」が果敢に相手ゴールに迫るが、「ぶちタロース」の堅い守りをこじ開けることができない。終盤にコーナーキックから1点を返し、最後はGKも前に出てパワープレーでの総力戦を仕掛けたがあと一歩及ばず。「ぶちタロース」が1点差を守って世界大会への切符を手にした。
今回を含め5回行われているF5WCの国内予選で、関東以外の地域のチームが優勝したのは今回が初めてのこと。
【インタビュー】歴代日本代表にとっての「F5WC」とは?
一方で、国内決勝大会に参戦するチームの顔ぶれが昨年とやや被っていることもあり、各地域での告知やPRをさらに強化して、より多くのアマチュアプレーヤーに参加してもらえるように努力する必要がありそうだ。
「“アマチュア”を再定義しよう」というテーマで行われた今年の大会は非常にレベルが高く、またフェアプレー精神に満ちたゲームが多かったのが印象的だ。
今年の世界大会は昨年に引き続き南アフリカ共和国のケープタウンで11/28-12/1に開催が予定されている。
昨年の世界大会で日本代表チームは惜しくも予選敗退。アマチュアだけが参加する大会とはいえ、参加国の増加とともに大会自体のレベルも徐々に上がっているため、予選突破はそれほど簡単ではない。
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昨年、激戦を制し世界一に輝いたアルゼンチン代表
世界大会への切符を掴み取った「ぶちタロース」かどこまで勝ち抜けるか、健闘を期待したい。
By サッカーキング編集部
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