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【インタビュー】Jリーグ得点王&MVP レアンドロ・ダミアンが語るソサイチ(7人制サッカー)

2022.02.07

川崎フロンターレ所属FWレアンドロ・ダミアン(左)と一般社団法人 日本ソサイチ連盟 代表理事 馬場貴嗣(右)

「リーグ戦」と「ソサイチ施設運営」
FOOTBALL 7 SOCIETY LEAGUE」と「J-SOCIETY FOOTBALL PARK調布

私たちは、大きくこの2軸でソサイチ=7人制サッカーの普及に取り組んでいる。“ソサイチの日“を記念してインタビューをしたジーコさんも、ブラジルでソサイチ施設を所有し、経営されている。ジーコさんは昔からソサイチの普及に取り組んでおられていて、ソサイチのルーツに関するお話など、とても勉強になり、ソサイチの普及に対する意欲がさらに増した。

ジーコさんとのインタビューから約半年。現役のブラジル人選手に話が聞けないか?ふとそんなことを思いついた。ここ最近のブラジルでの状況や、幼い頃からソサイチに触れて育つリアルな話を聞いてみたい。そんな思いに駆られている矢先、2021シーズンのJ1優勝を決めた川崎フロンターレのニュースが飛び込んできた。これだ。と勝手ながら直感した。

ジーコさんのとき同様に、ダメ元で川崎フロンターレさんへインタビュー依頼のメールを送った。サッカーの普及に関することならと、二つ返事でOKのご連絡をいただけた。

今回は、川崎フロンターレで活躍されているレアンドロ・ダミアン選手。言わずと知れた点取り屋で、セレソンでも活躍され、ロンドン五輪では得点王に輝いたほどの選手である。そんな名選手のリアルな話、ソサイチの話をお届けしたい。
※本インタビューは明治安田生命Jリーグ2021において、川崎フロンターレが優勝した直後に実施しました。

インタビュー・文=馬場貴嗣(一般社団法人 日本ソサイチ連盟 代表理事)

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―――まずは2021シーズンの優勝、2連覇、おめでとうございます。

L・ダミアン ありがとうございます。こちらこそ、よろしくお願いします。

―――それでは早速、質問に入らせていただきます。ダミアン選手はブラジルで7人制サッカーをプレーされていましたか?

L・ダミアン はい、プレーしていました。幼少期から7人でプレーしていました。大人に混じってプレーしていましたね。外でやる時は7人でやることがほとんどです。

―――日本では少年サッカーは8人で行いますが、ブラジルはやはり7人なんですね。7人制サッカー、もしくは少人数制サッカーをプレーすることで、11人制サッカーにどう活かせるとお考えでしょうか?

L・ダミアン やはり11人でやるよリピッチが狭いので、判断スピード、リアクションのスピードなどがまずは求められます。そういったスピードの部分は、11人制サッカーに活きると思いますし、私自身もその頃の経験がすごく活きていると感じています。

―――日本では主に大学生や社会人の方が“楽しむサッカー”としてソサイチが普及してきている側面があります。ブラジルではどういう位置付けでしょうか?

L・ダミアン ブラジルでは今でもとても人気のあるスポーツのひとつだと思います。日中の仕事が終わって夜にソサイチをプレーしている人も多いですし、ソサイチができるピッチもほぼ満員で稼働しているような話も聞きます。とても多くの方が楽しくプレーされていると思います。その辺りは日本と同じだと思います。

―――ブラジルで7人制サッカーがとても盛んに行われている情報は、私達もSNSなどを通じて拝見しています。ダミアン選手はその辺りはご存知でしょうか?

L・ダミアン 詳しくは知らなかったですが、大きな大会があるんですね! (zoomで写真などをお見せして)すごく盛り上がっていますね。

―――グレミオのソサイチチームではドウグラス選手や元フットサルブラジル代表のファルカン選手、また別のチームには柏レイソルでも活躍したジョルジ・ワグネル選手もプレーしています。

L・ダミアン そうだったんですね、それもあまり知らなかったです。情報ありがとうございます。

柏レイソルで活躍したジョルジ・ワグネル選手は現在ブラジルのソサイチリーグでプレーを続けている(写真提供:FIF7)

―――2017年にはソサイチ日本代表を組織して、ダミアン選手の古巣であるフラメンゴとも対戦しました。結果は下の画像の通りですが、非常に良い経験をさせてもらいました。その悔しさを糧に、この時の選手達もいまソサイチリーグに真剣に向き合ってくれています。

L・ダミアン レベルの差はあったかもしれませんが、また対戦できるようにぜひがんばってください。応援しています!

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2017年ソサイチ日本代表ブラジル遠征の記録の一部

フラメンゴのソサイチチーム(写真提供:FIF7)

:フラメンゴの女子ソサイチチーム(写真提供:FIF7)

―――ソサイチリーグには元日本代表の三都主アレサンドロさんや、元Jリーガーの方などもたくさんプレーしてくれています。ぜひいつか遊びに来てください!

L・ダミアン そうですね、タイミングがあればぜひやってみたいと思います!

ソサイチ東海リーグでプレーする三都主アレサンドロさん(2021年12月撮影)

―――ソサイチ施設の話を聞かせてください。ジーコさんはブラジルにソサイチ施設をお持ちですが、ダミアン選手もそのような構想、計画はお持ちだったりするんでしょうか?

L・ダミアン 興味はすごくあります。この先、そういった施設を持つ可能性はあるかもしれませんね。ソサイチのグラウンドを作って、サッカースクールを開いて、子どもたちにプレーする場を提供することができればなと考えています。

―――プロ選手を引退した後でも、楽しんでボールを蹴れる環境がソサイチにはあると思っています。前述した通り、実際に日本のソサイチリーグには元プロ選手もいます。元プロ選手だけでなく、高校や大学まで本気でプレーをしていた選手がまた熱くなれる環境がソサイチリーグにはあります。ダミアン選手はプロ生活を終えられた後でもボールを蹴っていたいと思いますか?

L・ダミアン 今は現役選手なのであまり想像ができません(笑)。サッカーをするというよりは、家族とゆっくり時間を過ごす方を自分は選ぶかもしれません。ですが、いつまでもボールを追いかけているのは素晴らしいことですね。

―――ありがとうございます。繰り返しになりますがぜひいつか遊びに来てください! 最後に、ジーコさん、それからダミアン選手と、ブラジル人の方とのインタビューが続いています。ぜひ次のインタビューの方をご紹介いただきたいと思っていますが、ネイマール選手はいかがでしょうか…?ぜひご紹介ください!(笑)

L・ダミアン そうですね。そんなことができればいいですね(笑)

―――冗談に付き合っていただきありがとうございます。本日は本当にお忙しい中、お時間をいただきありがとうございました!今シーズン残り試合も頑張ってください!応援しています。

L・ダミアン ありがとうございます。皆さんも頑張ってください!

 まさかブラジル代表でプレー経験がある選手に、ソサイチの話が聞ける日が来るなんて思っても見なかった。幼少期から大人に混じってプレーしていたことは、まさに老若男女が楽しむソサイチの良さが表れていると思ったし、ブラジルでは日常的にソサイチが楽しまれている様子を今回も聞くことができた。現役引退後の話を聞くなんて大変失礼かなとは思ったが、サッカーに引退は無いと思うしソサイチでプレーを続けることができる。そういう選択肢があることを知ってほしいなと話しながら感じた。

 終始ニコやかな表情で優しく語りかけてくれたレアンドロ・ダミアン選手。シーズン終盤の忙しい期間にインタビュー対応をしていただき、本当に感謝しかありません。今回、このインタビューを調整してくださった川崎フロンターレの皆様と、忙しいスケジュールの合間を縫ってご対応いただいたレアンドロ・ダミアン選手に、この場を借りて心より感謝を申し上げます。本当にありがとうございました!(ネイマール選手を紹介して欲しいのは冗談ではなくて本気です…!笑)

 余談ですが、このインタビューを行うにあたり、川崎フロンターレというチームを少しでも理解するために、当連盟スタッフが中村憲剛FROのドキュメンタリー映画「ONE FOUR KENGO THE MOVIE ~憲剛とフロンターレ 偶然を必然に変えた、18年の物語~」を観に行きました。「とても感動しました!川崎は本当に素敵なチームだ!映画から滲み出ています!」と、映画を観たスタッフが感想を熱く語ってくれました。(後日、私も観させていただきました)

 今の川崎フロンターレの強さは一日でなし得たものではないと思います。映画にもその辺りの苦悩が表現されていました。ソサイチを文化にするために私たちが進めている普及活動も、一日でどうこうなるものではありません。でも、ソサイチの普及が、日本のサッカーと社会全体をさらに盛り上げることに繋がると信じて今後も活動に取り組んで参ります。

 最後に、レアンドロ・ダミアン選手のご厚意で、サイン入りグッズをご用意いたしました!日本ソサイチ連盟の公式SNSにてプレゼント方法を発表しています。たくさんのご応募をお待ちしております。

応募方法はこちらのTwitterをご確認ください。
FOOTBALL 7 SOCIETY LEAGUE Twitter

ソサイチとは?

ソサイチ」は一般的に7人(場合によっては8人)で楽しむサッカーで、様々なカテゴリを対象としたリーグ戦や大会が年間で3,000以上も開催されているスポーツです。

 一般社団法人日本ソサイチ連盟が主催するソサイチの公式リーグ『FOOTBALL 7 SOCIETY LEAGUE』は、2017年の開幕以来全国各地でリーグ戦開催。その公式リーグに所属するチーム数も、現在では200を超える規模にまで広がってきました。

 一方、本家ブラジルのソサイチは、「流行っている」というより、だれもが日常的に楽しむサッカーの形として老若男女問わず浸透しています。また、フラメンゴ・ボタフォゴ・バスコダガマ・コリンチャンス・グレミオ・パルメイラスをはじめとした名門クラブが7人制サッカーのチームを組織し、公式リーグに参戦するなど、ひとつの競技としても発展を遂げています。

 前述した『FOOTBALL 7 SOCIETY LEAGUE』が開幕した2017年に、リーグ所属選手を中心とした日本代表チームを組織してブラジル遠征に挑戦しましたが、彼らの競技レベルの高さにはもちろんのこと、だれもが当たり前のようにソサイチを楽しむ姿や、施設のあり方などにも非常に驚かされました。

FOOTBALL 7 SOCIETY LEAGUE Twitter(https://twitter.com/F7SL_japan
日本ソサイチ連盟 Twitter(https://twitter.com/japan_football7
日本ソサイチ連盟 Instagram(https://www.instagram.com/japan_football7/

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