[写真]=松岡健三郎
『キャプテン翼』の原作者、高橋陽一先生が代表取締役を務め、東京都葛飾区からJリーグ入りを目指している南葛SC。現在は、元日本代表の稲本潤一や今野泰幸等が所属しているが、7月には元Jリーガーの長谷川悠や赤崎秀平も加入し、地域リーグに所属しながら常に話題が絶えないクラブだ。
そんな南葛SCでもう一つ注目しておきたいのがトークンだ。ブロックチェーン技術を活用したWEB3と呼ばれる領域のサービスだが、スポーツクラブの中でもいち早く目をつけ、昨年7月にフィナンシェ社と組んで南葛SCトークンを発行。初回トークン発行では4000万円超の金額を調達して話題となった。そして現在、満を辞して第2回目のトークンを発行中だ。
今回はゼネラルマネージャーの岩本義弘氏に、今までのトークン活用を振り返っていただきながら、追加トークン発行の狙いについて話を聞いた。
記事提供=FiNANCiE
―――2021年6月に南葛トークンを発行してから1年が経ちました。実際に運用してみていかがですか?
岩本 最初は探り探りで、トークン単価の上下に一喜一憂してました。しかし、1年ほど運用してみて、長期的な視点でクラブの価値を高めていくことが大切だと感じています。
また、最初はあまり選手を巻き込むことができず苦労しました。クラブ内でトークンに関するチームを組成し毎週ミーティングをするようになってからは、新たなアイデアが生まれるようになりましたし、徐々に選手からも意見が出るようになりました。8月に始まった『稲本の部屋』も、選手が考えた企画です。
※『稲本の部屋』:元日本代表・稲本潤一選手がファン・サポーターから寄せられた質問に答える企画。
―――ファンクラブを開設していない南葛SCでは、FiNANCiEがその代わりとなる役割を果たしているように思います。実際にファン・サポーターからはどんな声がありましたか?
岩本 FiNANCiEは応援を可視化できるツールなので、導入当初から新しいファンクラブの形としての運用をイメージしていました。なかには、「仕組みが理解できない」、「アプリがダウンロードできない」という方もいらっしゃいましたが、そこはファン・サポーター同士で教え合う様子が見られました。南葛SCサポーターの繋がりの強さが活きたと思います。我々としても100トークン以上を保有している方をスタンドに招待するなど、トークンホルダーに喜んでもらえる施策を日々考えています。
―――そして2022年9月には追加トークン販売を開始されました。もっと短期間で追加トークン販売を実施するクラブもあるなかで、1年以上期間を空けたのには意図はあるのでしょうか?
岩本 連続で発行すると、ファン・サポーターの方も疲れてしまうのではないかと思ったんです。そんな中、10月中旬に南葛SCは初めて全国社会人サッカー選手権大会(全社)に出場します。勝ち抜けば全国地域サッカーチャンピオンズリーグ(地域CL)への出場、アマチュアサッカーの最高峰であるJFL(日本フットボールリーグ)昇格に繋がる非常に重要な大会。クラブにとって“初めての挑戦”という部分にフィーチャーして、この時期に追加販売を実施すると決めました。
集まった資金は、大型バスの購入と、全国大会の遠征費に充当する予定です。現状、南葛SCは小さなマイクロバスが1台あるだけで、選手全員を乗せることができない状況にあります。全国大会を控えている今のチームには必要なものですし、トークンを購入していただいたファン・サポーターの思いを乗せたほうが、思い入れのあるバスになるのではないかと思います。
―――追加トークン販売にあたって、かなりたくさんのコースが用意されていますよね。おすすめのコースがあれば教えていただけますか?
岩本 まず、すべてのコースで購入金額相当のトークンに加えて特典が付く点がお得なポイントです。もちろん特典も豪華な内容になっています。
企業向けのコースを多く用意したのですが、その中でもおすすめなのが『大型バスボディへのお名前掲載(特大)』のコースです。一般的にバスの耐久年数は10年から15年といわれています。2,000,000円のコースなのですが、稼働期間を考えると費用対効果は高いのではないでしょうか。
また、『大型バスの座席ネーミングライツ』のコースもあります。こちらは個人でも購入できるもので、選手にはSNSで「今日は〇〇さんの席に座りました!」と発信してもらおうと思っています。新しいコミュニケーションの形が生まれるのではないかと期待しています。
個人向けでおすすめなのは、『選手からのお祝いメッセージ』がついたコースです。ファンの方の記念日にサプライズで送れば、喜んでもらえるのではないでしょうか。
あとは、南葛SCを応援してくださっているお店におすすめなのが『缶バッジ全16種セット』。全選手セットになっているので、お店に飾っておくだけで、ファン・サポーターの方が来店されたときに喜んでもらえると思います。
―――具体的に説明していただくと魅力がより高まりますね。それでは最後に、全国大会に向けた意気込みと今後に向けた展望をお願いします。
岩本 まずはリーグ戦で残留を決めて、全社に臨みたいと思います。全社の初戦で対戦するFC徳島や3回戦で対戦する可能性のあるおこしやす京都は、昨年度の地域CL決勝ラウンドを経験したチーム。アマチュアサッカー界の大先輩に挑みますが、我々はチャレンジャーとして、目の前の試合に勝つことだけを考えて臨みます。
そしてFiNANCiEは、将来的にリアルマネーに繋がる可能性があると考えています。今のところはファンクラブのような形で活用していますが、いつか暗号資産としてビジネスの側面からも活用できるようになれば面白いし、より注目されるのではないでしょうか。
■南葛SC第2回トークン販売ページ
2022年9月9日(金)13:00 ~ 2022年10月7日(金)21:00 予定
https://financie.jp/users/Nankatsu_SC/cards
By サッカーキング編集部
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