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Jが世界の強豪に挑んだ「JWC」を振り返る…4年ぶり開催の今夏は欧州王者とJ1王者が対戦

2023.07.15

2017年には浦和レッズとドルトムントが対戦

 Jリーグは、Jクラブが国際試合を戦う機会、そして魅力的なサッカーを多くの方々に見ていただく機会を創出するために、海外の強豪クラブを招いてJ1クラブと対戦する「Jリーグインターナショナルシリーズ」の一環として、2017年から「明治安田Jリーグワールドチャレンジ」を開催している。

 2017年は、2016シーズンのJ1リーグ王者である鹿島アントラーズ、ルヴァンカップを制した浦和レッズが、当時ヨーロッパリーグ(EL)優勝5回を誇っていたセビージャ、8度のブンデスリーガ制覇を成し得ていたドルトムントと対戦した。


■香川真司が凱旋帰国も…

 7月15日に埼玉スタジアムで行われた浦和vsドルトムントは、24分に柏木陽介のCKから興梠慎三がジャンピングボレーを決めて浦和が先制する。対するドルトムントも76分と79分にエムレ・モルが連続ゴールを奪って勝ち越しに成功したものの、85分に浦和が再びCKから得点。高木俊幸のキックから遠藤航がヘディングシュートを叩き込んだ。

 そして2-2で迎えた88分、ドルトムントは遠藤のクリアミスを拾ったアンドレ・シュールレが角度のないところから左足のシュートを突き刺し、これが決勝点に。当時ドルトムントに所属していた香川真司はケガの影響でプレーしなかったものの、両チームのアグレッシブなプレーが5万8000人以上の観客を沸かせた。

【スコア】
浦和レッズ 2-3 ドルトムント

【得点者】
1-0 24分 興梠慎三(浦和レッズ
1-1 76分 エムレ・モル(ドルトムント
1-2 79分 エムレ・モル(ドルトムント
2-2 85分 遠藤航(浦和レッズ
2-3 88分 アンドレ・シュールレ(ドルトムント

【出場選手】
浦和レッズ
GK:西川
DF:森脇(→那須)、遠藤、槙野
MF:関根(→梅崎)、柏木、阿部(→長澤)、宇賀神(→駒井)
FW:武藤(→矢島)、興梠(→ズラタン)、シルバ(→高木)

ドルトムント
GK:ヴァイデンフェラー
DF:ピシュチェク(→パスラック)、バルトラ(→スボティッチ)、トプラク(→ソクラティス)、シュメルツァー
MF:カストロ、シャヒン(→ゲッツェ)、ローデ(→モル)
FW:プリシッチ(→ザガドゥ)、オーバメヤン(→イサク)、シュールレ


■Jの盟主がELの盟主と対峙

 7月22日にはカシマサッカースタジアムで鹿島とセビージャが対戦した。実力派の選手がそろうセビージャが序盤からゲームを支配したが、鹿島は丁寧な守備対応やGK曽ヶ端準の好セーブなどで失点を阻止。迎えた72分、得意のドリブルでゴール前に侵入した安倍裕葵のラストパスを鈴木優磨が沈めて鹿島が先制すると、90+1分には遠藤康のCKから鈴木がヘディングで2ゴール目を奪取。湿度76パーセントという蒸し暑さの中での試合だったが、スペイン屈指の強豪を相手に、鹿島がJ1王者の意地を見せる結果となった。

【スコア】
鹿島アントラーズ 2-0 セビージャ

【得点者】
1-0 72分 鈴木優磨(鹿島アントラーズ
2-0 90+1分 鈴木優磨(鹿島アントラーズ

【出場選手】
鹿島アントラーズ
GK:曽ヶ端
DF:伊東、植田、昌子(→遠藤)、西(→山本)
MF:三竿、レオ・シルバ(→安部)、中村(→金森)、レアンドロ(→ブエノ)
FW:金崎(→鈴木)、ペドロ・ジュニオール(→土居)

セビージャ
GK:ソリア
DF:コルシア、パレハ(→メルカド)、ラングレ、エスクデロ(→ガルシア)
MF:モントーヤ、バネガ(→クローン・デリ)、ピサーロ(→エンゾンジ)、J・コレア(→サラビア)、ガンソ(→ラソ)
FW:ムリエル(→ベン・イェデル)


■2019年はJ1王者がチェルシー撃破

 次に「明治安田Jリーグワールドチャレンジ」が開催されたのは2019年。2018シーズンのJ1王者である川崎フロンターレが、プレミアリーグで5回の優勝経験を持つチェルシーを迎えた。

 7月19日に日産スタジアムで行われた試合には6万1000人を超える観客が集まった。得意のパスワークを見せる川崎Fに対し、チェルシーはプレミアリーグ特有のインテンシティーの高さでゴールに迫り、見ごたえのある展開が続く。

 スコアレスのまま終盤まで推移するなか、川崎Fは途中出場の中村憲剛がチャンスメークすると、87分には左サイドの深い位置でセカンドボールを拾った中村のクロスからレアンドロ・ダミアンがヘディングシュートを叩き込む。元ブラジル代表FWの意地を見せた一撃が決勝点となり、川崎Fが強豪チェルシーから勝利を収めた。

【スコア】
川崎フロンターレ 1-0 チェルシー

【得点者】
87分 レアンドロ・ダミアン

【出場選手】
川崎フロンターレ
GK:チョン・ソンリョン(→新井)
DF:守田(→マギーニョ)、ジェジエウ、谷口、登里(→中村)
MF:田中(→山村)、下田(→馬渡)、家長(→知念)、斎藤(→長谷川)、阿部(→脇坂)
FW:小林(→L・ダミアン)

チェルシー
GK:カバジェロ
DF:アスピリクエタ(→ザッパコスタ)、ズマ(→クリステンセン)、D・ルイス、M・アロンソ(→エメルソン)
MFジョルジーニョ(→ドリンクウォーター)、コヴァチッチ(→バカヨコ)、マウント(→プリシッチ)
FW:バチュアイ(→ジルー)、ペドロ(→バークリー)、ケネディ(→パルマー)


■名実共に世界最高峰のクラブ来日へ

 その後はコロナ禍の影響もあって実施は見送られていたが今年、4年ぶりの開催が決定。2022シーズンのJ1を制した横浜F・マリノスが、2022-23シーズンのプレミアリーグ、FAカップ、チャンピオンズリーグを制して3冠を達成したマンチェスター・Cを迎え撃つ。

 今大会をサポートする明治安田生命保険相互会社の永島英器 取締役 代表執行役社長は「このたび、明治安田生命は「Jリーグワールドチャレンジ2023」に特別協賛させていただきました。4年ぶりの開催となるJリーグワールドチャレンジをご支援させていただけることを大変光栄に感じております」と、今大会への期待を口にし、次のように続けた。

「本大会は、J1リーグ昨季王者の横浜F・マリノスと、イングランドプレミアリーグ王者のマンチェスター・シティFCが対戦します。一人でも多くの方にこの熱戦を肌で感じていただき、日本サッカー・Jリーグの発展、そして地域社会の活性化につながる原動力となることを祈念しております。これからもJリーグを共に応援し、日本から世界を盛り上げていきましょう!」

 注目の一戦は7月23日、国立競技場にて開催。世界最高峰の選手が集う“欧州王者”マンチェスター・Cを相手に、横浜FMはどのようなプレーを見せるのか。乞うご期待だ。

文=池田敏明

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By サッカーキング編集部

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