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【Challenge Myself】旗手怜央と辿る“成長のルーツ” 新進気鋭の写真家と素顔に迫る

2023.09.15

 ミズノが9月に立ち上げた『MORELIA~OFF THE PITCH~』。“Football Life with MORELIA”を掲げ、ピッチ上だけでなく、オフピッチでも「モレリアをフットボーラーへ提供したい」思いから始まった、新たなアパレルシリーズとなっている。

 トップ選手が『MORELIA~OFF THE PITCH~』を着用し、「自分自身に挑戦する、成長する」をテーマに各選手のルーツを巡るフォトストーリーの連載。今回はスコットランドで3シーズン目に挑む旗手怜央が登場。写真家のTatが旗手の表情に迫るとともに、高校時代にプレーした静岡学園高校の周辺を巡り、当時と現在、どのようにサッカーと向き合っているかを聞いた。

【Challenge Myself】相馬勇紀編

取材・構成=須賀大輔

旗手怜央

―――静岡学園のグラウンドを訪れたのはいつ以来ですか?

旗手 卒業以来かもしれないですね。グラウンドは当時とまったく変わっていないですけど、立派なクラブハウスができていてびっくりです。

―――この場所で過ごした3年間はどんな時間でしたか?

旗手 良くも悪くもいい経験をさせてもらった場所なので、思い出はいっぱい詰まっています。ただ、楽しい思い出はほぼないですね(苦笑)。辛い、大変、そういう思い出ばかりです。でも、人生で一番サッカーをした時間です。平日は全体練習が終わっても自主練をして、土日もここで過ごして、高校3年間のほとんどの時間はこの谷田グラウンドにいました。

―――印象的なエピソードはありますか?

旗手 いっぱいあり過ぎて“これ”というモノはないですね。当時はたくさん怒られました(笑)。高3のときには監督から『天狗になっている』と練習にも参加させてもらえず、10番をつけられない時期もありました。でも、当時怒られたことは今でも大事にしています。

旗手怜央

―――当時はどんな選手でしたか?

旗手 ドリブルでガンガン仕掛けてゴールを決める。守備はほとんどしない選手だったと思います(笑)。今はそうではなく、静学っぽくないとも思いますが、それがプロで通用する良かったところでもあると思っています。プレースタイルにはこだわらずにプレーできていますね。

―――静岡学園で過ごした3年間が、今にどうつながっていますか?

旗手 技術の部分は磨きましたし、手に入れたモノは大きいです。当時とプレースタイルは大きく変わりましたけど、技術は一番の土台であり、そこは変わりません。もっと言えば、根本に技術があるから、今のプレースタイルにたどり着けたとも思っています。「変わった」というよりもプロの世界で生き残るために「変わっていった」んだと思います。

―――高校生のときからプロ選手になることは意識していましたか?

旗手 漠然と「プロになりたいな」くらいで明確な目標ではなかったです。だから、プロになるためにというよりは、毎日、毎日、自分が上手くなるためにやっていました。あとは、親元を離れて静岡学園に通っていたので、家族に悲しい思いはさせたくなかったです。家族のために頑張っていた思いはありました。

旗手怜央

―――高校生の時点で自分から諦める必要はないということですね。

旗手 高校3年間を振り返って思うのは、平等にチャンスはあるということです。「今じゃない」とも、「今だよ」とも言えないですけど、やり続けること、積み重ねることが大事です。足も遅くてドリブルも全然だった選手が今、プロでやれているので、とにかく積み重ねていくことが大事だと思っています。

―――グラウンド周辺のおすすめスポットや当時よく行っていた場所はありますか?

旗手 練習しかしていなかったので、ほとんどグラウンドと学校と寮を行き来するだけでした。ただ、このグラウンドにくれば“やるしかない”とスイッチが入りますけど、グラウンドの前の坂を下りて、寮の近くまで帰ると憩いの場みたいに感じていました。だから、青春の場所は寮付近です(笑)。あと、『スエヒロ』という洋食屋さんにはチームメイトとたまに行っていましたね。

―――今回、久しぶりにスエヒロさんで食事をしましたが、おすすめのメニューはありますか?

旗手 とんかつです。塩で食べるのが美味しいんですよ。あとは焼肉定食。高校生からすればちょっと贅沢するときに行く場所でした。お座敷の席があって、みんなでワイワイ話しながら食べていました。代々、サッカー部が通うお店です。

旗手怜央

―――静岡学園で濃密な3年間を過ごし、いまは海外でプレーする中、今後挑戦したいことはありますか?

旗手 細かい話をしたらキリがないですけど、大きく言えば上を目指したいです。もっともっと上を目指すのは僕の信念でもあるので、チャンスがあるならばチャレンジしたいです。

―――海外でのプレーや日の丸を背負った戦いを経験し、“目指す上”はさらに上になりましたか?

旗手 自分の中で最終目標はもともと描いています。そのための短期、中期の目標も決めていて、それを徐々にクリアできている実感はあります。ただ、まだまだクリアできていない部分もあるので、これからも自分の中での指標をしっかりと決めてブレずにやっていきたいです。

―――最終目標は決まっていると。

旗手 ひと言で言えば、「悔いなく終わりたい」です。それが一番ですね。あと何年やるか分からないですけど、本当に悔いなく終わりたい。今はまだ長くやりたいとも、すぐに辞めたいとも思っていないですけど、自分がプロサッカー選手として満足できるところまでやれればいいと思っています。

旗手怜央

―――サッカー選手として今後伸ばしたい部分はどこですか?

旗手 いろいろなプレーをできることが強みだと思うので、その平均値をもっと上げていきたいです。同時に“これ”という特徴を付けていきたいとも思っています。まだまだ成長できる部分はあると思っているので、そこを整理しながらやっていきたいと思います。

―――“第二の旗手怜央”を目指す静岡学園の後輩やその他の高校生にアドバイスやメッセージをお願いします。

旗手 僕が静岡学園に入ったときは足も遅く、上手くもなく、最初は「ヤバいところに来たな」と思いました。ただ、そこから自分の中で毎日積み重ねてきたモノはあり、卒業後は順天堂大学に進学できました。3年間の積み重ねはすごく重要ですし、高校の3年間は吸収もすごく早く、人生で一番伸びる時期です。だからこそ、簡単ではないですけど、積み重ねを大事にしてやってもらいたいですね。

―――最後に『MORELIA~OFF THE PITCH~』を着た感想を教えてください。

旗手 スコットランドでは街中でも着て歩いています。洗濯してもすぐに乾くし、一人暮らしにはすごくありがたいです。ミズノのウェアを着て練習に行くこともあり、チームメイトから「それ欲しい」と言われることもありますね。ただ、今日のようなモデルは難しかったです(笑)。表情1つ、動作1つでいろいろと変わると思うので大変ですね。

Photographer:Tat
https://www.instagram.com/_deepsky/

『MORELIA~OFF THE PITCH~』と旗手怜央のルーツを巡るフォトシューティングの全貌はミズノWEBサイトをチェック
旗手怜央×ミズノ特別サイトへ

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