浦和レッズは、8日に行われたJ1第2節のサガン鳥栖戦で、浦和側のスタンドのコンコースに『JAPANESE ONLY』と、差別的な表現として受け取られる可能性のある横断幕が掲げられた問題に関し、Jリーグからけん責処分と、23日のJ1第4節の清水エスパルス戦を無観客試合とする制裁を受けた。
浦和はJリーグからの制裁とは別に、自主処分を実施。横断幕を掲出した者が属するサポーターグループに対し、無期限の活動停止処分とするとともに、メンバー全員を浦和レッズが出場する全試合での無期限入場禁止処分とした。また、淵田敬三社長の役員報酬の自主返納(20パーセント、3カ月間)の処分も発表。関係社員についても、社内規定に従って処分を検討することとなった。
制裁が発表された13日に会見を行った淵田社長は、冒頭に約10秒間深々と頭を下げ、陳謝した。
「去る3月8日、埼玉スタジアムで行われましたJリーグ第2節サガン鳥栖戦におきまして、スタジアム北側ゴール裏観戦者から差別的な発言と横断幕の掲出に至った背景など、総合的な判断から差別と考えられる行為がありました。この件につきまして、試合の主管者である浦和レッズの代表と致しまして、ファン・サポーターの皆様をはじめ、関係方面の多くの皆様方にご心配とご迷惑をおかけしましたことを深くお詫び申し上げます」
Jリーグからの制裁についても、2010年にベガルタ仙台の選手に人種差別的発言を行ったことなどを挙げ、「これまでに我々浦和レッズのサポーターが近年起こしてきたトラブルを鑑みれば制裁金をこえる重い処分が妥当であり、当然のものと受け止めております」とコメント。「これを機に、差別がなくなるよう断固として取り組んで参ります」と、再発防止への決意を述べた。
浦和は今後、対応策として警備体制の強化や現場対応の抜本的見直しを実施するとともに、アウェーゲームへのスタッフの派遣も増員する予定。横断幕の掲出については、15日のサンフレッチェ広島戦以降、リーグ戦とカップ戦とも、ホームとアウェーを問わず、浦和レッズのファン・サポーター全員に対し、すべての横断幕、ゲートフラッグ、旗類、装飾幕等の掲出を禁止する。
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