新潟のエース川又 [写真]=Getty Images
■ヴァンフォーレ甲府 チームの士気は高い
昨季から17試合連続でフル出場を果たしていたジウシーニョが、7日の練習中に左足を捻挫。第2節・FC東京戦に続いて、今節も出場は難しい。しかしこの緊急事態に“ぶっつけ本番”で1トップに起用された盛田剛平は、9年ぶりのFW起用に問題なく適応。的確なポストプレーでシャドーを生かすなど、想像以上のパフォーマンスを見せた。“けがの功名”により、自由に引いて仕掛けることを好むFWクリスティアーノの持ち味を生かすことも可能になった。
守備面もFC東京戦は「完璧ではないにしろ、手応えはつかめている」(青山直晃)というポジティブな内容。カウンターが得意な新潟に対して、FC東京戦のような“悪い失い方”を避けられれば大崩れしないだろう。
GK岡大生は4失点を喫した開幕戦に続き、FC東京戦でもほぼ正面のシュートを後逸するなど、不安定さを露呈している。リーグ出場が通算3試合という経験不足は否めないが、そこは経験と努力で徐々に克服していくしかないのだろう。また土屋征夫、保坂一成とディフェンシブな選手に負傷者が多く、試合中の交代や、更なる負傷者が出た場合の対応に懸念が残る。とはいえ今週はキャンプ後の1カ月で初めて雪の影響を受けず、地元でしっかり調整できた。開幕戦はホームにも関わらず国立で戦わざるを得なかったが、第3節は山梨中銀スタジアムでの開催。今季初勝利に向けて、チームの士気は高まっている。(大島和人)
■甲府予想スタメン
3-4-2-1
GK
22 岡大生
DF
26 青山直晃
4 山本英臣
6 佐々木翔
MF
2 福田健介
8 新井涼平
5 マルキーニョス・パラナ
27 阿部翔平
15 河本明人
10 クリスティアーノ
FW
19 盛田剛平
■アルビレックス新潟 川又、今季初ゴールなるか
前節・G大阪戦は好機を作りながらシュートの精度を欠き、0-2の完敗。エース・川又堅碁も厳しいマークに遭い、シュート1本に抑え込まれた。気になるのが開幕戦で左ひざを打撲した川又のコンディションだ。練習でフルメニューをこなし、「日に日に痛みはなくなっている」とは言うものの、動きに精彩を欠いているのも事実。本人にとって一番の良薬となるゴールが待たれる。
チームの戦い方にブレはない。G大阪戦について成岡翔は「自分たちからボールを奪いに行き、奪ったら点を取りに行く。ボールを失っても素早く切り替えて、また奪い返しに行く。それが90分できたので、悪い印象はない」と新潟スタイルを実感する。
G大阪戦で先発したCB大野和成も、スピードと当たりの強さを発揮。ハイプレスを掛けたい新潟は最終ラインの押し上げが不可欠なため、背後のスペースを埋められる大野のスピードは魅力的だ。昨年後半、チームを支えた舞行龍ジェームズとのハイレベルな競争が、チームを新たに活気づけている。
ゴール前を固められたG大阪戦ではシュートの精度という課題も出た。攻撃時は3バック、守備時は5バックに変形する甲府戦でもスペースを見つけにくい展開が予想されるが、コンビネーションで崩す意識付けが今週の練習で行われている。その中で、期限付き移籍から復帰した加藤大もスルーパスで存在感を見せていた。
川又の他にコンディション面で気掛かりなのがキム・ジンス。韓国代表として臨んだギリシャ戦からチームに戻り、即座にG大阪戦に出場したが、爆発的な攻め上がりは見られなかった。甲府戦でチームに推進力を与えられるかどうか。(totoONE編集部)
■新潟予想スタメン
4-4-2
GK
21 守田達弥
DF
27 松原健
3 大井健太郎
2 大野和成
19 キム・ジンス
DF
10 田中亜土夢
8 レオ・シルバ
18 成岡翔
16 岡本英也
FW
9 田中達也
20 川又堅碁