■FC東京 先制点献上とゲーム終盤の集中力に注意
ナビスコ杯予選A組初戦の鹿島戦で、FC東京はレギュラー陣のほとんどを温存した。一方、川崎はACL第3節を南半球の豪州・シドニーで戦い、長距離フライトを経て日本に戻ってきた。主力のコンディション面では圧倒的に優位な立場にある上、相手は公式戦4戦続けて後半ロスタイムに失点を喫しているだけに、ゲーム終盤の戦いが勝敗のカギを握ることになりそうだ。
リーグ戦で2試合連続ゴール中のFWエドゥーが絶好調だ。決定力不足が叫ばれる中、左利きのストライカーは「もちろん、次の試合もゴールするよ」と意欲的。神戸戦の後半途中から移行したトップ下を置く新システムも良好で、マッシモ・フィッカデンティ監督は「チャンスはたくさん作れているので、ゴールを決めきるためにも同じように積極的な姿勢を示していきたい」と、攻撃姿勢を貫徹したい考えを強調した。
ただ、リーグ開幕3戦未勝利で、チームには停滞感が漂っている。今季は失点減を掲げ、「守備から試合に入っているので、失点すると厳しくなる」と太田宏介。そんな心理的な影響からか、失点直後に不安定になる戦い方は依然として改善されていないため、川崎に畳みかけられれば致命傷になりかねない。(totoONE編集部)
■FC東京予想スタメン
4-3-3
GK
20 権田修一
DF
2 徳永悠平
5 加賀健一
3 森重真人
6 太田宏介
MF
4 高橋秀人
38 東慶悟
8 三田啓貴
FW
9 渡邉千真
11 エドゥー
14 武藤嘉紀
■川崎フロンターレ 公式戦4連敗、コンディションも不十分
悪い流れが止まらない。19日のACLは敵地で開始早々に失点を許し、それを巻き返せず、これで公式戦4連敗となった。5連戦のラストを締めくくる多摩川クラシコは正念場となる。
最大の敵は、なんといってもコンディションだろう。この4連戦でチームの疲労がピークに達しているのは想像に難くない。20日にチームは帰国予定だが移動はタイトである。そこから23日まで、どれだけ疲労を回復した状態で臨めるか。個々のコンディションにもばらつきがあるのは仕方がないところ。ベテラン勢のみならず、好調を維持していた小林悠など若手のプレーにも陰りが見え始めているのも懸念材料だ。左サイドバックに先発復帰した登里享平が負傷交代しており、このチーム状態をどう見極めて、誰をピッチに送り込むのか。風間八宏監督のマネジメント力が問われる試合だ。
明るい材料を探すとしたら、ミッドウィークのACLでレナトとパウリーニョといった主力外国人を温存できた点だ。特に、これまで何度も窮地を救って来たレナトの一発には期待したいところ。絶対的な存在である中村憲剛と大久保嘉人も後半からの出場だったため、疲労度は比較的軽い。苦しい時に頼りになるのは個の力でもある。1失点はしたものの、ジェシの復帰で守備陣は安定感を取り戻した。これまで築きあげてきたパスワークだけに固執することなく、前線のタレントの力でねじ伏せて勝つような、スパッとした割り切りがあっても良いはずだ。(いしかわごう)
■川崎予想スタメン
4-2-3-1
GK
21 西部洋平
DF
3 田中裕介
5 ジェシ
4 井川祐輔
17 武岡優斗
MF
16 大島僚太
34 パウリーニョ
11 小林悠
14 中村憲剛
10 レナト
FW
13 大久保嘉人