【J1第7節直前情報 横浜FMvs仙台】横浜FM戦に臨む仙台、指揮官交代が生む好材料とは

アーノルド

降格圏の17位に沈む仙台はアーノルド監督(写真)の退任を発表。新体制で横浜FM戦に臨む [写真]=Getty Images

■横浜F・マリノス “難敵”仙台から4年ぶりの白星なるか

 開幕3連勝を飾りながら、ここ3試合勝ち星がない横浜FM。2010年8月の勝利を最後に、リーグ戦4分3敗と相性が非常に悪い仙台を本拠地に迎える。

 前節新潟戦はスコアレスドローで連敗を2で止めた。得点こそ奪えなかったが、第4節甲府戦(●0-1)、第5節の鹿島戦(●1-3)とは異なり、昨季の躍進を支えた堅守でしぶとく勝ち点1を積み上げた。「内容は確実に上向いている。少しですけど、クオリティーが戻ってきた」と小林祐三。再び持ち直してきたチームにとって、グラハム・アーノルド監督が解任された直後で不安定さが残る仙台との一戦は、4年ぶりの白星を挙げるチャンスだ。

 今週は崩しの連係やシュート練習に多くの時間を割くなど、再び始まる過密日程を見据えたトレーニングが目立った。守備面でもしっかりとブロックを敷いて、ボールを追い込んでいく方法を確認。「連戦だと、なかなかできないことをした」と樋口靖洋監督。体調管理を含めた充実の時間を過ごしている。

 一方、開幕3連勝に貢献した藤本淳吾は、再びベンチから外れることが濃厚に。また、日本代表候補合宿に参加した齋藤学も疲れ気味。左ふくらはぎ痛から復帰したばかりで体調面に不安を残すが、齋藤は「ワールドカップは、マリノスでどれだけ結果を残せるかが大事になってくる」と弱音を吐かない。苦手とする相手からゴールを奪い、4試合ぶりの勝利をもたらすことができるか。(totoONE編集部)

■横浜FM予想スタメン
4-2-3-1
GK
1 榎本哲也
DF
13 小林祐三
4 栗原勇蔵
22 中澤佑二
23 下平匠
MF
8 中町公祐
6 小椋祥平
7 兵藤慎剛
10 中村俊輔
11 齋藤学
FW
16 伊藤翔

■ベガルタ仙台 指揮官交代の荒療治は奏功するか

 J1第6節を終えて2分6敗。開幕以来未勝利という事態を受け、仙台は監督交代という荒療治に出た。志半ばで退任したグラハム・アーノルド前監督の後を継いだのは、ヘッドコーチから昇格した渡邉晋監督だ。

 選手時代を含め、仙台在籍14年目を迎える渡邉監督は、2月にS級ライセンスを取得したばかりであり、手腕は未知数である。加えて、監督交代から3日で強敵横浜FM戦を迎えるということもあって、状況は厳しい。経験豊富な柳沢敦が前節に負傷して戦線を離脱したことも、この苦境にあっては痛い。攻守両面に課題を抱える仙台にとって、攻め手を一つ欠くことのダメージは大きいだろう。

 その一方で、渡邉監督は自らの経験の浅さを自覚しつつ、「このチームのことを誰よりも理解しているという自負はある」と強い気持ちで初陣に挑む。コーチ時代に指導を受けた選手の多い仙台では、選手たちの“兄貴分”とでもいうべき渡邉監督の人心掌握能力に期待が掛かる。監督交代というショック療法の効果が、プラス方向に作用することを期待したい。わずかな準備期間の中で、新監督は戦術面、心理面の二つの効果を期待して昨季までのトレーニングメニューを復活させ、「好調時のイメージを思い出してメンタルを整えるとともに、相手に脅威を与えるカウンターを取り戻したい」と考える。その成果を、今季初勝利という形で表すことが、仙台には求められている。(板垣晴朗)

■仙台予想スタメン
4-4-2
GK
21 関憲太郎
DF
25 菅井直樹
3 渡辺広大
2 鎌田次郎
5 石川直樹
MF
11 太田吉彰
17 富田晋伍
6 角田誠
10 梁勇基
FW
24 赤嶺真吾
18 ウイルソン

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