昨季までFC東京を率いたポポヴィッチ監督がC大阪指揮官として味スタに凱旋する [写真]=Getty Images
■FC東京 チーム状態は上向き、真価が問われるC大阪戦
前節の広島戦では惜敗を喫したが、チーム状態が上昇傾向にあるのは間違いない。16日のナビスコ杯神戸戦では躍動感のある攻撃で3得点を挙げ、守っては今季公式戦初完封。反攻に向け、マッシモ・フィッカデンティ監督は「選手たちと3カ月前からいくつかの戦術を試しているが、そのメカニズムが浸透してきたと感じている」と自信の笑みを浮かべた。
アタッカー陣は熾烈な生存競争にあおられ、軒並み調子が良い。レギュラーを奪い取った平山相太、攻撃の核になりつつある河野広貴の中心軸2人に加え、プロ初ゴールを挙げたルーキーの武藤嘉紀、神戸戦で復活をアピールする得点を決めたエドゥーが続く戦力層は頼もしい。
連動した守備、手数をかけない攻撃スタイルが徐々に研ぎ澄まされ、森重真人が「だんだんチームとしての粗さが取れてきたのだと思う」と語るなど、選手たち自身が成長を実感し始めているのが好調の証しだろう。
C大阪戦は、その真価が問われる試金石になる。守備陣は柿谷曜一朗、ディエゴ・フォルランといった強力アタッカーを封じられるか。米本拓司らが網を張る中盤で、元同僚の長谷川アーリアジャスール、山口蛍の攻撃を食い止められるか。高い個人能力に対する対応力、満員が予想される異様な味スタの雰囲気、波の少ない戦いができるかどうかに懸かっている。(totoONE編集部)
■FC東京予想スタメン
4-3-1-2
GK
20 権田修一
DF
2 徳永悠平
29 吉本一謙
3 森重真人
6 太田宏介
MF
7 米本拓司
4 高橋秀人
8 三田啓貴
17 河野広貴
FW
13 平山相太
14 武藤嘉紀
■セレッソ大阪 古巣対決となるポポヴィッチ監督の采配、長谷川の活躍に注目
ミッドウィークに行われたACLの浦項スティーラーズ戦を0-2で落とし、最近の公式戦5試合勝ちなしと苦戦を続けるC大阪。それでも、リーグ戦では首位の広島と勝ち点5差の8位につけ、ACLでも次戦に勝てば決勝トーナメントに進出することができる位置にいる。それだけに、過密日程ではあるが、このFC東京戦、そして、次週のACL山東魯能戦は、前半戦の大きな山場。ここで勝つか負けるかにより、今季のチームの行方が大きく変わるだけに、アウェイ戦ではあるが、なんとしても白星を挙げたいところだ。
今回乗り込む味スタは、昨シーズン、キム・ジンヒョンのゴールキックから、抜け出した柿谷曜一朗が値千金の決勝弾を決めて、劇的な勝利を果たした場所。しかも、ランコ・ポポヴィッチ監督、長谷川アーリアジャスールにとっては、昨年まで在籍していた古巣との初対決。恩返しとなるような勝利を、ゴールを、かつての庭で成し遂げたいことだろう。
さらに、ACLでは累積警告により出場停止だったゴイコ・カチャルと扇原貴宏がチームに復帰。そのうえ、ACLで約1カ月ぶりにプレーした藤本康太も同試合でフルタイム出場し、存在感を発揮していただけに、守備陣には光明が見えてきた。
苦手とするハイプレスを多用するFC東京との対戦になるが、これをかいくぐって、第4節鹿島戦以来となる勝利を、ぜひとも手に入れたいものだ。(totoONE編集部)
■C大阪予想スタメン
4-2-3-1
GK
21 キム・ジンヒョン
DF
17 酒本憲幸
30 ゴイコ・カチャル
23 山下達也
14 丸橋祐介
MF
6 山口蛍
5 長谷川アーリアジャスール
20 杉本健勇
10 ディエゴ・フォルラン
13 南野拓実
FW
8 柿谷曜一朗