【J1第11節直前情報 清水vs鳥栖】安田が出場停止の鳥栖、相性の良くない清水相手に勝利なるか

サガン鳥栖のFW豊田陽平 [写真]=遠藤健次

■清水エスパルス セットプレーからの失点が修正課題

 前節の鹿島戦は、守備的な選手である村松大輔をトップ下に起用。しかし、開始早々に失点し、前半を0-0で終えるというプランは失敗に終わる。公式戦5試合連続無失点記録もここで終わり、チームとしては暗い雰囲気になりかねない場面だった。今季前半戦であれば、このままズルズルと失点を重ねていただろう。ところが、チームは成長を見せていた。首位鹿島を相手に食い下がり、後半に追いつく意地を見せる。得点を決めたノヴァコヴィッチはもちろん、右の中盤に入った河井陽介、左SB吉田豊の両サイドからの積極的な仕掛けに、逆転への機運は高まった。最後には鹿島に屈したが、「良いパフォーマンスができたと選手たちも感じているはずだ」と、アフシン・ゴトビ監督は手応えを掴んでいる。

 前節からの課題は、セットプレーから2失点をしてしまったことだろう。絶対的エース豊田陽平を擁する鳥栖に対しては致命傷になりかねない。短い期間ではあるが、早急に修正が必要な部分ではある。もう一つは、攻撃時のクロスの精度。相手GKは古巣相手に闘志を燃やしているであろう、林彰洋だ。単純なボールでは194cmの壁は破れない。「まだシュン(長沢駿)の不在を埋め切れていない」とゴトビ監督は不安を口にするが、出ている選手が指揮官を満足させるプレーを見せなければいけない。

 清水にとって対鳥栖戦は無敗という相性の良さ。連勝は止まったが、ここからまた新たな連勝街道を突き進む準備は整っている。(田中芳樹)

■清水予想スタメン
4-2-3-1
GK
1 櫛引政敏
DF
19 ヤコヴィッチ
3 平岡康裕
4 カルフィン・ヨン・ア・ピン
28 吉田豊
MF
20 竹内涼
16 六平光成
17 河井陽介
10 大前元紀
11 高木俊幸
FW
18 ノヴァコヴィッチ

■サガン鳥栖 守護神林が古巣戦に闘志を燃やす

 前節は今季リーグ戦初の逆転負けを喫し、連勝は3でストップ。先制した試合で全勝していただけに痛い敗戦となった。上位キープのために連敗だけは避けたいところだが、今節で対戦する清水にはアイスタでは1分1敗、通算でも1分3敗と勝利がなく相性が悪い。さらに前節、安田理大が退場処分を受け、今節は出場停止に。開幕から左SBのレギュラーとして質の高いクロスと粘り強い守備で大きく貢献してきただけに、安田を欠くのは大きな痛手となる。代役にはベテランの磯崎敬太が入る形か、キム・ミヌを1列下げ、中盤のサイドに早坂良太を入れる形のどちらかが考えられる。いずれにせよ、代わりに入る選手にとってはアピールのチャンス。モチベーションの高さに期待したいところだ。

 ただ、気掛かりなのは守護神の林彰洋がここ2試合精彩を欠いていることか。前節もクロス対応を誤り失点を喫するなど、らしくない姿を見せている。しかし、林にとって清水は昨年まで在籍した古巣。自身も「今年1番意識する相手」と闘志をみなぎらせており、本来の林らしいパフォーマンスを取り戻すことに期待が懸かる。

 前節も敗れはしたものの、広島を相手に先制するなど攻撃陣は好調。前節、水沼宏太が今季初得点を挙げたことにより、今季、前線で先発した経験のある選手は全員が得点を記録。苦手清水を攻略するためにも、攻撃陣が好調を維持しているのは明るい材料だ。(totoONE編集部)

■鳥栖予想スタメン
4-2-3-1
GK
33 林彰洋
DF
15 丹羽竜平
2 キム・ミンヒョク
5 坂井達弥
10 キム・ミヌ
MF
28 高橋義希
14 藤田直之
8 水沼宏太
22 池田圭
25 早坂良太
FW
11 豊田陽平

モバイルバージョンを終了