ガンバ大阪のFW宇佐美貴史(左)[写真]=Getty Images
■名古屋グランパス 最大のミッションは、失点を減らすこと
第10節でFC東京に勝利して以降、少しずつ状況が好転してきている。第11節のC大阪戦では見事なパスワークから何度も決定機を作るなど好ゲームを展開。それでも10人の相手から黒星を喫してしまったことは不甲斐なかったが、前節の鹿島戦ではしっかりリカバー。流れの中から2ゴールを奪うと、最終ラインも粘り強く対応し、攻守が噛み合い、見事な勝利を挙げた。
攻撃を好転させたのが、エース玉田圭司だ。ここ2試合、抜群のキープ力と技術力を生かしてチャンスを創出しており、そのほとんどが玉田から始まっていると言っても過言ではなかった。負傷を抱えている状態とはいえ、鹿島戦では流れの中から今季2得点目も記録。まさに絶好調と言っていいだろう。
守備面も、牟田雄祐の復帰により安定した。鹿島戦ではPKでの1失点にとどめる守備を見せ、けが人続出により様々なパートナーとコンビを組んできた田中マルクス闘莉王に「牟田は素晴らしかった」と言わしめる活躍。大武峻は負傷中だが、田鍋陵太が復帰し、矢野貴章の右SBも板に付いてきただけに、最終ラインはたくましさを増している。
2連勝へ向けた最大のミッションは、失点を減らすこと。豊田スタジアムでは4試合で12失点を喫しており、一度も勝利を届けることができていない。攻撃力に特長のあるG大阪が相手なだけに、無失点の時間を長くし、攻撃陣の先制パンチを待ちたい。それを可能にするだけの土壌は整っているはずだ。(totoONE編集部)
■名古屋予想スタメン
4-4-2
GK
1 楢崎正剛
DF
19 矢野貴章
3 牟田雄祐
4 田中マルクス闘莉王
15 本多勇喜
MF
38 枝村匠馬
28 田口泰士
7 中村直志
10 小川佳純
FW
17 松田力
11 玉田圭司
■ガンバ大阪 高さを持ち味とする西野、闘莉王とのマッチアップに注目
今季ワーストとなるリーグ戦3連敗を食い止めた徳島戦では攻撃陣が爆発した。今季は2点止まりだったが、最多となる3得点を叩き出し、シュート数も15本を放った。その原動力となったのが、先制点を挙げた宇佐美貴史だった。今季初先発となる宇佐美はまだ100%の体調ではないもののシュート5本を放ち、随所で輝きを見せた。「宇佐美がいると他の選手も生きる」と阿部浩之も認めるように、前節は前線の得点力不足が嘘のように阿部と倉田秋も得点を決め、前線に迫力が生み出されていた。ただ、「次の試合こそ真価が問われる」と宇佐美自身も認めるように、徳島の守備組織が遠藤保仁らパスの出所に対して余りにもルーズだったのもまた事実。「連敗中も攻撃は上向いていた」という長谷川健太監督の言葉を証明する絶好の機会が名古屋戦だ。
連敗中は攻守両面が低調だったが、前節は第3節以来となる無失点で乗り切った。次節で真価が問われるのは、前節J1初先発となったCBの西野貴治である。高さを持ち味とする西野が田中マルクス闘莉王らとどのようなマッチアップをするのか。徳島の攻撃陣にない鋭さを持つ名古屋のアタッカー陣に対して、西野の耐久力は懸念材料の一つになる。「相手の出方は意識しない」と遠藤はマイペースだが、名古屋には昨年までG大阪でコーチを務め、「長谷川ガンバ」の手の内を知る實好礼忠コーチがいる。対G大阪対策を講じてくるのは間違いない。(totoONE編集部)
■G大阪予想スタメン
4-4-2
GK
1 東口順昭
DF
22 オ・ジェソク
3 西野貴治
8 岩下敬輔
4 藤春廣輝
MF
13 阿部浩之
15 今野泰幸
7 遠藤保仁
10 二川孝広
FW
9 リンス
39 宇佐美貴史
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