システムを3-5-2へとシフトした名古屋 [写真]=Getty Images
■名古屋グランパス 新加入のレアンドロ・ドミンゲスがどこまで力を発揮できるか
名古屋は中断期間中、序盤戦の4-4-2から3-5-2へとシフトした。狙いは、選手たちのプレースタイルをより生かすため、リーグワースト2位であった失点数を減らすため。攻守で5人を割けることを考えても、メリットは大きい。
天皇杯では良いイメージをつかむことに成功した。3バックが機能しての産物とは言えないが、12-0での大勝はメンタル面で良い影響があるはず。格下相手にも気を抜かず、守備でもクリーンシートを達成。練習試合でも無失点試合が続いており、西野朗監督も「そこは評価したい」と口にしている。
ただし、手応えとしては測りかねる。ここまでは大学やJ2岐阜のサブ組と戦ったのみでリーグ戦とは別物。J1勢を相手に、攻守の要とも言えるウイングバックがどれだけ高い位置を取れるか。攻撃にバリエーションをもたらしているレアンドロ・ドミンゲスが、数カ月ぶりの公式戦かつデビュー戦でどれだけ力を発揮できるか。新システムの成熟度は、この一戦で問われることとなる。
相手は徳島。順位こそ最下位だが、こちらも3バックにシフトして以降、自陣でしっかりとブロックを作り、カウンターを繰り出す堅実さが成果として表れている。そのため、比較的ボールを保持できる可能性が高い一方で、攻めあぐねてカウンターを受ける展開もありうる。天皇杯での12ゴールも個の力で奪った形がほとんどだっただけに、チーム全体が連動し、ボールだけでなく、ゲームを支配したい。(totoONE編集部)
■名古屋予想スタメン
3-5-2
GK
1 楢崎正剛
DF
3 牟田雄祐
4 田中マルクス闘莉王
15 本多勇喜
MF
19 矢野貴章
28 田口泰士
33 レアンドロ・ドミンゲス
8 ダニルソン
29 佐藤和樹
FW
18 永井謙佑
10 小川佳純
■徳島ヴォルティス 中断期間は走り込みに注力、ボール奪取からの攻撃に期待
大きな変化の1つに村松大輔の加入が挙げられる。ボール奪取率が高く、球際に強い村松の加入は、橋内優也の長期離脱をカバーし、無失点でゲーム運びをしたい徳島にとって、大きな戦力となることが予想される。ボランチの経験値もあり、様々なバリエーションも見込めそうだ。
更に中断期間中は走り込みを強化。あえて暑さの厳しい沖縄でのキャンプを選び、早くから体を暑さに順化させることにも取り組んだ。運動量を増やし、ボール保持者への積極的なアプローチに取り組んできたことで、再開後は良い形でボールを奪ってからの攻撃も期待される。
しかしながら、引き続きアタッキングサードでの動きは精度を高める必要がありそうだ。天皇杯2回戦ではリーグの異なる鹿児島ユナイテッドFC戦に1-0で勝利という結果。守備を固めてしっかり守る鹿児島に対して、PA付近までボールを運びながらも決定機を作りきれずに苦戦した。とはいえ、前向きに捉えれば、リーグ戦では無失点で試合を運びながらチャンスを窺うという逆の立場である徳島が、相手にどのようなプレッシャーを与えられるか、身を持って感じることもできたはずだ。
今季、直接対決のナビスコ杯第5節では残念ながら敗戦を喫しているが、名古屋は新システムを導入しており、前回の対戦結果は単純な参考材料にはならないだろう。中断期間中の成果を発揮し、翌節のホームゲームに向けて弾みをつけたい。(totoONE編集部)
■徳島予想スタメン
3‐4-2-1
GK
31 長谷川徹
DF
35 村松大輔
2 福元洋平
4 藤原広太朗
DF
20 大崎淳矢
16 斉藤大介
14 濱田武
3 アレックス
18 宮崎光平
17 衛藤裕
FW
13 高崎寛之