前節、徳島相手に3失点を喫した大宮 [写真]=Getty Images
■ベガルタ仙台 守備陣の見直しで後半戦初白星なるか?!
仙台はJ1再開後の3戦で2分1敗。前節は前半のうちに3失点を喫して勝負を決められてしまった。月も変わり、後半戦のスタートはホームでポジティブな結果を手にしたいところだ。
2試合連続で3失点を喫していることで、今節は守備陣が再編成される見込み。右サイドバックの菅井直樹が前節で右ひざを負傷したことも影響しそうだが、彼が欠場する場合は本来ボランチの武井択也がこのポジションに入るだろう。今季ここまで、武井はこのポジションで安定した守備を見せてきたが、彼が最終ラインにスライドすることで、中盤の構成はさらに変化することになる。どの組み合わせでも安定感を取り戻したい。
また、中断期間中に補強した戦力を思うように起用できないことも仙台の悩みどころのひとつ。ハモン・ロペスは選手登録が完了しない状態が続いており、30日に加入した村上和弘も移籍元の大宮戦には出場できない。この事態は、出場機会を得た選手の奮起で乗り越えたいところ。
最終ラインでは渡辺広大が第14節以来となる先発復帰が濃厚。空中戦に強い背番号3は、大宮FW陣に対して“壁”になることが期待される。また、渡辺がセンターバックに入ることにより、角田誠をボランチに上げられる。コンビを組む富田晋伍、または武井択也は、角田が守備を固めることで前に出る回数が増えるだろう。ボールを奪ったらそこからサイドに効果的に配球し、太田吉彰ら好調な選手にクロスを託したいところだ。(板垣晴朗)
■仙台予想スタメン
4-4-2
GK
21 関憲太郎
DF
27 武井択也
2 鎌田次郎
3 渡辺広大
5 石川直樹
MF
11 太田吉彰
17 富田晋伍
6 角田誠
10 リャン・ヨンギ
FW
24 赤嶺真吾
18 ウイルソン
■大宮アルディージャ 菊地の負傷が痛手、攻撃面も組織的に戦えるかがカギ
前節、最下位の徳島を相手にホームで無様な試合をしてしまった大宮。3失点を喫して守備が崩壊したが、その要因として挙げられるのが、キャプテンでCBを務める菊地光将が左肋骨骨折して途中交代したことだろう。守備の要である菊地の負傷は全治3週間から4週間となっており、戦力ダウンは計り知れない。菊地は今シーズン序盤戦で、敗戦の危機を自慢の高さで何度も救ってきた。その穴埋めをできるだけの選手は今のところ見つからない。
また、攻撃の部分でも戦い方が定まっていないようだ。「今は個で打開している部分が大きい」(渡邉大剛)と、攻撃に関してはチームとしてではなく個で戦っている印象が強い。中断期間中は、組織的なプレーで裏のスペースを突くことにトライしてきたが、今はその辺りが狙いとしてあるのかが不明。ポテンシャルとアイデアを豊富に持っている選手が多く在籍しているだけに、最後のところを組織的に崩してチャンスを広げていかなくてはならない。
良い傾向としては中断明けから毎試合得点を重ねているということ。新外国人のムルジャの加入はズラタン、家長昭博へのマーク緩和にもつながっているはず。やるしかない状況に立たされた大宮、今は相手よりも自分たちの強さをチームとして遺憾なく発揮する時。そうすれば自ずと結果はついてくるはずだ。(上野直彦)
■大宮予想スタメン
4-4-2
GK
31 清水慶記
DF
14 中村北斗
27 今井智基
17 高橋祥平
24 高瀬優孝
MF
10 渡邉大剛
22 和田拓也
4 橋本晃司
41 家長昭博
FW
8 ムルジャ
11 ズラタン