■大宮アルディージャ 得点力には自信、問題は失点をどう防ぐか
前節、仙台に勝ち点3を取りに乗り込んだ大宮アルディージャ。しかし開始5分で失点、前線に攻撃力のあるタレントを揃えている大宮、そこにムルジャが加入し得点力はさらに高まったはずだ。しかし、先制点を相手に許すと勝ち点3の為には2得点以上が必要となる。
「点を取れているので、失点しないようにしないと」(渡邉大剛)と選手たちも得点を奪える自信はここ数試合でついているが、問題は守備だ。 広島戦では3点リードされている状況から、後半ムルジャを投入し勝ち点1をもぎ取った。どんな状況でも諦めてはいけないことは確認できている。「前半0-0でいければいい試合になる」とは、今節ボランチでの出場が濃厚な和田拓也。今節は得点力が高いG大阪、中断空け以降は失点も減少(4試合で1失点)していて、それこそ先制されると厳しくなる。大宮本来の我慢強い守備から入り、何が何でも先制点を相手に許してはいけない。
守備について「2つのラインの距離感が大事」(和田拓也)と、G大阪攻撃陣にDFラインとその前のMF陣で作るブロックのラインの間を上手く使われないようにするのが大事と注意深く考えているようだ。ボランチ出場が濃厚な和田と橋本晃司の関係に和田自身は「非常に役割が分かりやすくやりやすい」と話す。
このように周りの選手の力を把握し組織的に守備しないと、J1のレベルでは集中力だけでは失点は防げない。何度も言うが先制点を許しては、勝ち点3は遠くなってしまう。(上野直彦)
■大宮予想スタメン
4-4-2
GK
31 清水慶記
DF
14 中村北斗
27 今井智基
17 高橋祥平
24 高瀬優孝
MF
10 渡邉大剛
22 和田拓也
4 橋本晃司
41 家長昭博
FW
8 ムルジャ
11 ズラタン
■ガンバ大阪 リーグ戦4連勝中、高さを活かしたセットプレーが好調
前節は横浜FMの試合巧者ぶりに手こずり、作り出した決定機は少なかったが、それでも82分にFKからパトリックが先制点。終わってみれば2対0で手堅く勝ち切り3年ぶりのJ1リーグ4連勝を勝ち取った。「守備も粘り強くやれた」と遠藤保仁も手応えを口にしたが、守備陣もリーグ戦4試合でわずか1失点。攻撃で圧倒するだけではない我慢の試合運びで前節を制したことがチームには大きな自信になっている。
宇佐美貴史の調子は決して悪くないが、宇佐美が不発でもここ2試合連続で得点源になっているのがパトリックの高さを活かしたセットプレーで、ここ2試合で計4得点がセットプレーから生まれている。得点のバリエーションが増しているのは明らかなチームの強みでもある。
ただ、前節は守備に軸足を置いた倉田秋が、攻撃にはあまり絡めずに、宇佐美との連携もさほど良くはなかった。今節は、大宮のキーマンとなる家長昭博とのマッチアップが予定される倉田だが、守備に追われるようだと厚みのある攻撃は難しいだろう。
攻守に隙がなくなりつつあるチームではあるが、4試合連続で先制点を奪っており、リーグ戦再開後はビハインドの時間帯は未経験。パトリックの頭と言う飛び道具を得たG大阪ではあるが、追う展開となった場合のチーム力はまだ未知数だ。(totoONE編集部)
■G大阪予想スタメン
4-4-2
GK
1 東口順昭
DF
14 米倉恒貴
3 西野貴治
8 岩下敬輔
22 オ・ジェソク
MF
13 阿部浩之
7 遠藤保仁
15 今野泰幸
11 倉田秋
FW
29 パトリック
39 宇佐美貴史