第7節で対戦した際には、赤嶺が2得点を挙げる活躍を見せて仙台が勝利 [写真]=兼子愼一郎
■ベガルタ仙台 リード後の試合運びが勝利のカギ
前節の神戸戦では痛恨の逆転負け。仕切り直しとなる今節は、ここ2試合の課題である“リードを守る戦い方”をできるようにならなければならない。リード後に失点しない守備力を身につけられれば良いが、夏場はミスからの失点が起こりやすいだけに、リードを広げられる得点力や、ボールを相手に渡さないまま時間を経過させるパスワークも必要になってくる。状況によって最良の手段を選択したいところだ。
そのためには前節に見られたように、FWが孤立する場面はなくさなければならない。連動性を重視する仙台の戦い方において、最前線で動き出すFWと後方が分断されてはリズムが作れなくなる。つなぎ役の野沢拓也や梁勇基が相手のプレッシャーの標的となったとしても、周囲の選手がフォローしなければならない。また、主導権を握っていても、流れを変えられてしまうセットプレーには警戒したい。
逆に、仙台は自分たちのセットプレーを生かしたいところ。キッカーに野沢が加わったことで、梁勇基のキックとあわせて攻撃の選択肢が広がる。前回対戦ではセットプレーから2得点を叩き出した。また、この時に2得点を挙げた赤嶺真吾が、負傷から戦線に復帰したことも追い風になるだろう。今週になって仙台の気温が下がり、試合当日は運動量に支えられた全員守備、全員攻撃を実戦しやすくなる環境が予想される。仙台は再びホームゲームから浮上を目指す。(板垣晴朗)
■仙台予想スタメン
4-4-2
GK
関憲太郎
DF
菅井直樹
鎌田次郎
上本大海
石川直樹
MF
太田吉彰
富田晋伍
角田誠
梁勇基
FW
ウイルソン
武藤雄樹
■横浜F・マリノス 好調のラフィーニャが負傷離脱、先発復帰濃厚の伊藤に期待がかかる
杜の都で難敵から3月以来となる3連勝を狙う。
今シーズンは第7節で仙台に初勝利を献上。2010年9月以来、リーグ戦では4分4敗と相性はすこぶる悪く、「苦手意識はないが、結果的に相性が良くない。ロングボールが多く、徹底されている」と樋口靖洋監督。28日の紅白戦ではセカンドボールへの対応により注意を払っていた。
チームは2試合連続の完封勝利で状態は上向きだ。前節の川崎戦では時間帯によって、プレスの強弱を変えるなど、試合運びでも優位に立った。中断明けから固定される小椋祥平、中町公祐の両ボランチの連係は冴えわたり、試合を重ねるごとに強固となっている。中町は「オグ(小椋)の前にいく良さを出しつつ、試合中でも話し合いながらバランスを意識している」と自信を深める。
自慢の堅守は攻撃にも勢いを与えている。3試合連続で複数得点をマーク。大黒柱となったラフィーニャを軸に、より近い距離でボールをつなぎ、敵陣深くまで侵入する回数が増した。しかし、川崎戦で負傷したラフィーニャが右足関節ねんざで3週間の離脱。また齋藤学も右ひざの打撲などの影響で今節の出場は厳しくなった。攻撃のキーマンを欠く中で、4試合ぶりに先発復帰する予定の伊藤翔には大きな期待が掛かる。
「チームにとっても、自分にとっても大事な試合」と伊藤。対仙台戦4年ぶりの白星でチームの総合力を示し、上位追撃を確かなものとしたい。(totoONE編集部)
■横浜FM予想スタメン
4-2-3-1
GK
榎本哲也
DF
小林祐三
栗原勇蔵
中澤佑二
下平匠
MF
中町公祐
小椋祥平
兵藤慎剛
中村俊輔
藤本淳吾
FW
伊藤翔