■FC東京 負傷者続出により、スタメン組のフィジカル面に不安
第24節川崎戦はスコアレスドローに終わったが、前節徳島戦は今季最多タイの4得点を挙げて快勝。リーグ戦5試合ぶりの勝利をつかみ、13戦連続無敗とクラブ記録を更新した。
ただし、川崎戦で三田啓貴が左足首を負傷。マッシモ・フィッカデンティ監督は負傷者の続出に、「ターンオーバーもできない状態。選択肢がない」と無念さを表したが、徳島戦ではFW全員が得点をマークしたことに加え、交代策も機能した。梶山陽平の他、トップ登録の佐々木渉(FC東京U-18所属)もJ初出場を果たし、カウンター一辺倒ではなく時間を作ることで試合を締めた。今節は連戦の3試合目。米本拓司や羽生直剛ら、攻守を支えながらフル出場を続ける選手のコンディションに不安が残るが、途中出場でもリズムを活性化できる戦力が台頭。チームにとって明るい材料だと言えるだろう。
勝ち点1差で8位につける柏との対戦は、上位進出を懸けた非常に重要な一戦。好調を維持するチーム同士の激突ということもあり、接戦が予想されるが、フィッカデンティ監督は「柏はコンビネーションだけでなく、個々のクオリティも高い。そのため我々は注意深く戦う必要がある。スペースを与えず、相手の良さを抑え、いかに自分たちの良さを出しきれるか。そのメンタリティは相手が首位であっても最下位であっても変わらない」と、いつもどおりに戦うことを強調。ハードワークと堅守をベースに、90分間を戦い抜くためにもホームの優位性を活かしたい。(totoONE編集部)
■FC東京予想スタメン
4-3-1-2
GK
権田修一
DF
徳永悠平
吉本一謙
森重真人
太田宏介
MF
羽生直剛
高橋秀人
米本拓司
河野広貴
FW
エドゥー
武藤嘉紀
■柏レイソル 前節勝利で雰囲気は良好も、白星から遠ざかるアウェー戦に不安
前節の鳥栖戦は菅野孝憲、増嶋竜也、エドゥアルドと、主力3選手が出場停止という非常事態だった。だが、代わりに出場した選手たちの活躍もあり、内容も伴った形で快勝を収めた。今節は出場停止が明ける前述の3選手の復帰も大きいが、鳥栖戦でのパフォーマンスを考えると、近藤直也、渡部博文、桐畑和繁も続けてFC東京戦におけるスタメンの座をつかみ取る可能性もある。間違いなくチーム内は活性化し、雰囲気も良好である。
そんな柏にとって悩みの種は、ホームで圧倒的な強さを誇る反面、今季はアウェー戦に弱いことだ。第10節のG大阪戦を最後に、アウェーでは5カ月も白星から見放されている。ネルシーニョ監督も「ホームでは狙いどおりの戦いができるが、アウェーではそれができていない」と課題を口にするが、その課題とは守備面。ホームで見せるアグレッシブな守備とは違い、敵地ではなぜか受けに回ってしまい、リズムがつかめない。原因は不明だが、選手のメンタル面が少なからず影響していると思われる。今節のFC東京戦も相手の出方や調子以前に、柏がホーム同様のパフォーマンスを披露できるか、そこがポイントになりそうだ。
また、今の柏はプレースキッカーが不在で、攻撃時のセットプレーでは得点の可能性が低い。ただ、工藤壮人が前節2ゴール、レアンドロが2アシストと前線のタレントは絶好調。彼らの力をフルに生かして突破口を見出したい。(鈴木潤)
■柏予想スタメン
3-4-2-1
GK
菅野孝憲
DF
鈴木大輔
増嶋竜也
エドゥアルド
MF
藤田優人
茨田陽生
大谷秀和
橋本和
工藤壮人
高山薫
FW
レアンドロ