第17節で対戦した際は、互いに譲らず1-1のドロー [写真]=Getty Images
■鹿島アントラーズ 逆転優勝に向けて直接対決での勝ち点3奪取は絶対条件
G大阪戦、柏戦と連敗して臨んだ前節の神戸戦もスコアレスドロー。浦和も引き分けたため勝ち点差は広がらなかったが、逆に言えば差を縮める絶好の機会を逃してしまった。このツケを払うには直接対決で勝利する以外にない。今節が今シーズンの結果を占う上で最も重要な試合となる。
ただ、前節はノーゴール。これまで攻撃を自慢としてきたチームが見舞われた3度目の無得点試合。ダヴィが長期離脱した直後の試合ということもあって、影響の大きさが心配される。しかし、選手はそこまで深刻には捉えていないようだ。その理由としては、まず神戸戦はピッチ状態が非常に悪かったということ。ダヴィの高さがない中、地上戦を仕掛けなければいけない状況で、ピッチコンディションが悪いことは足枷となった。ボールコントロールが不安定になる予想から、中央から無理に攻めるリスクは避け、サイドや相手DFラインの裏を突く攻撃が多くなる。そのためにはロングパスの精度が求められる。少しずれただけでポゼッションを失い、試合を通じて良いリズムで攻撃することができなかった。しかし、カシマスタジアムに移ればその心配も消えるはず。本来のサッカーを取り戻すことができるだろう。
守備については、スコアレスドローをポジティブにとらえることができる。レアンドロへの対応を監督から指摘された昌子源は、神戸戦でマルキーニョスを抑えた。浦和戦では興梠慎三とのマッチアップに注目だ。(田中滋)
■鹿島予想スタメン
4-2-3-1
GK
曽ヶ端準
DF
西大伍
青木剛
昌子源
山本脩斗
MF
柴崎岳
小笠原満男
遠藤康
土居聖真
カイオ
FW
赤崎秀平
■浦和レッズ 鹿島戦は5試合負けなし、好相性を生かして白星なるか
浦和はミッドウィークの甲府戦を0-0で引き分けた。下位に低迷する甲府から勝ち星を取りこぼしたのは痛いが、非常に効果的な浦和対策を見せた甲府に対し、無闇に仕掛けて自滅することなく、粘り強く戦って勝ち点1を上積みできたことは前向きに捉えたい。甲府戦までの3試合では、いずれも下位チームに先制点を取られていただけに、守備を意識して戦った結果、無失点で終えることができたことはプラス。那須大亮も「失点ゼロという結果はポジティブに考えている」と手応えを示した。幸いにも優勝を争うG大阪が敗れ、鹿島が引き分けたことで結果的に勝ち点1の重みも増している。
優勝を目指す上で、鹿島との一戦はターニングポイントになり得る試合だ。ここで勝てればライバルをひとつ確実に蹴落とすことができるし、負ければ混戦の引き金を引くことになる。そういう大事な戦いで、攻撃面で潤滑油となれる宇賀神友弥が出場停止から戻ってくるのは大きい。足に痛みを抱えながらプレーしていただけに、思わぬ休養が取れたことが吉と出るか。
前回の鹿島戦、浦和は主導権を握りながらも攻撃の要所をうまく抑えられ、鋭いカウンターを受けてゴールを割られた。鹿島は伝統的にカウンターが鋭く、柴崎岳を筆頭に遠藤康、土居聖真などゴールに絡める質の高い中盤のプレーヤーを擁しているが、浦和は2列目の飛び出しに対して応対が遅れる傾向があるので注意したい。
浦和はペトロヴィッチ監督が就任した2012年以降、鹿島には4勝1分と負け知らず。相性の良さを生かし、リーグタイトルに向けて弾みをつけたい。(神谷正明)
■浦和予想スタメン
3-4-2-1
GK
西川周作
DF
森脇良太
那須大亮
槙野智章
MF
平川忠亮
鈴木啓太
阿部勇樹
宇賀神友弥
李忠成
柏木陽介
FW
興梠慎三
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