■セレッソ大阪 J1残留のカギは攻撃陣の奮起
J1残留をかけた大一番、勝ち点3差の13位甲府との直接対決を迎える。前節のアウェー横浜FM戦はスコアレスドロー。勝ち点3が欲しい一戦だったが、終盤は負けない戦いも意識。手堅く勝ち点1を上積みした。しかし、その「1」の価値が高くなるのは甲府戦で勝ってこそ。このホームゲームに勝てば、得失点差で甲府を上回り、順位も入れ替わるできるだけに、C大阪としては引き分けも負けも許されない戦いとなる。
大熊裕司監督が就任して以降、ホームゲームでは優勝経験のある柏、首位の浦和を下しただけでなく、前々節では緊迫感漂う徳島との残留争い直接対決を制し、3勝1敗と白星先行。今節も大勢のC大阪サポーターの後押しがある長居で、ホームアドバンテージを活かしたい。前回の甲府とのアウェー戦ではスコアレスドロー。シュート数で下回っただけでなく、終盤にはピンチもあっただけに、勝ち点1を拾った試合とも言える。ただ、当時よりもチーム状態は上がっている。過去のリーグ戦におけるホームでの甲府戦未勝利というデータを、ここで断ちきりたいものだ。
ここ最近は守備が徐々に安定しだしていることもあり、勝利のためには南野拓実、杉本健勇、永井龍、楠神順平、カカウ、そしてディエゴ・フォルランと並び立つ、C大阪攻撃陣の爆発が必要不可欠。堅守を誇る甲府の壁を打ち砕き、J2降格圏から抜け出したいものだ。(totoONE編集部)
■C大阪予想スタメン
4-4-2
GK
キム・ジンヒョン
DF
酒本憲幸
藤本康太
山下達也
丸橋祐介
MF
南野拓実
キム・ソンジュン
扇原貴宏
長谷川アーリアジャスール
FW
杉本健勇
永井龍
■ヴァンフォーレ甲府 攻撃陣の連係面に手応えも、選手層に不安
前節は川崎を逆転で下し、攻撃に明るい兆候が見える甲府。盛田剛平(38歳)、石原克哉(36歳)、阿部拓馬(26歳)で組んだ“100歳3トップ”が結果を出した。前半27分の同点ゴールはその典型だったが、味方を的確に使う盛田、オフザボールの動きが良い石原、自分で仕掛けてゴールを奪える阿部拓が、お互いを引き出し合う関係性を築いていた。「あのメンバーでなければ出せないものを彼らは出している」と、城福浩監督に言わしめる攻撃陣だ。
一方で、そこに絡んでいける選手が他にいないことも事実。今節はキリノがまだ間に合わず、クリスティアーノも連係でなく“個”に偏った選手。河本明人もベテランのような動きの質を持ち得ていない。盛田の起用は60分ぐらいまでがメドで、交代後のクオリティには不安もあるだろう。
守備は被シュート数J1最少という成果が裏付ける通り、甲府の揺るぎない強みだ。序盤戦に失点を重ねたセットプレーの守備も、試合ごとに修正を重ね、第6節以降はパタッと失点が止まった。今季のセットプレー失点数「8」は、J1最少の数字である。
今節は右ウイングバックの位置で徐々にフィットしてきたジウシーニョが累積警告で欠場。青山直晃も体調不良により2試合を欠場した状態からの復帰で、DFライン右側の2枚に若干の不安感がある。とはいえ、組織力の完成度と戦術の定着を考えれば、大きな問題にはならないはずだ。(大島和人)
■甲府予想スタメン
3-4-3
GK
荻晃太
DF
青山直晃
山本英臣
佐々木翔
MF
松橋優
新井涼平
マルキーニョス・パラナ
阿部翔平
FW
石原克哉
盛田剛平
阿部拓馬