■ガンバ大阪 公式戦3試合消化は好材料も、疲労の蓄積は不安要素
国内戦、最初のタイトルマッチ、ゼロックス・スーパーカップを制し、“1冠目”を手にしたG大阪。全タイトル制覇を今季の目標に掲げる中で、公式戦初戦となったACLの戦いは黒星発進となっていただけに、また、「この時期は内容より勝つことが勢いになる(倉田秋)」からこそ、このタイトルは少なからず選手の気持ちを軽くしたと言える。加えて、シーズンの序盤は試合勘やコンディションが高まりきっていないチームも多い中、公式戦3試合を経てリーグ戦開幕を迎えるのは間違いなく好材料。しかも2トップを預かる宇佐美貴史とパトリックに、シーズンの早い段階でゴールが生まれたのはチームを勢いづける要素になったと言っていい。
ただ、ゼロックス・スーパーカップを戦い終えたその足で韓国に遠征し、ACLの第2戦を終えて敗れた疲労は少なからず選手の身体に蓄積されている。ここ3試合はメンバーを入れ替えながら戦ってきたとはいえ、中には3試合ともフル出場を続けている選手もおり、それによるダメージが心配される。
また、今野泰幸の負傷による離脱で、遠藤保仁のパートナー探しが続いているボランチだが、ここ3試合を見る限りでは、ゼロックス・スーパーカップで久々のフル出場を果たした明神智和の先発が濃厚。ただし、年齢的なことも含め、コンディションは気になるところで、試合展開によっては倉田をボランチに下げて、前線に大森晃太郎を据えることも考えられるだろう。(totoONE編集部)
■G大阪予想スタメン
4-4-2
GK
東口順昭
DF
オ・ジェソク
丹羽大輝
岩下敬輔
藤春廣輝
MF
阿部浩之
明神智和
遠藤保仁
倉田秋
FW
パトリック
宇佐美貴史
■FC東京 注目は新加入の前田、プレシーズンマッチでは初得点もマーク
マッシモ・フィッカデンティ監督の下で2年目を迎えるFC東京。主力メンバーにも大きな変わりはなく、今季の一つのキーワードとなるのが“継続性”だ。
昨季は14試合負けなしのクラブ記録を更新。総失点は33(リーグ4位タイ)で、チーム過去最少を達成した。森重真人や権田修一を中心にした守備陣には安定感があり、その堅守をベースにさらなる上積みをもって今季に挑む。
一方、攻撃面ではルーキー武藤嘉紀の目覚ましい台頭があったものの、総得点は47(リーグ7位タイ)にとどまった。フィッカデンティ監督も「特に引かれた守備を崩すことができず、チームとしての課題は明らか」と話す。そこを打破するために平山相太に期待が懸かったが、足の手術のため戦線離脱。レギュラー陣を脅かすような選手補強も少なく、決め手を欠く状態だといえるだろう。ただし、磐田から移籍加入した前田遼一が徐々に存在感を発揮。2月21日のプレシーズンマッチ福岡戦で、武藤嘉紀とともにシーズン初得点をマークしたことは明るい材料だ。
それでも、練習試合を含めてチームとしての実戦経験は少なく、不安を残して開幕を迎えることになる。開幕は昨季王者との対戦だが、ACLを並行して戦うG大阪に対して、フィジカルコンディションの良さを生かし、スピードで上回りたい。キャンプ期間中に選手たちが意識をしていた「今は内容よりも結果にこだわりたい」と割りきることも、開幕戦では必要になるはずだ。(totoONE編集部)
■FC東京予想スタメン
4-3-1-2
GK
権田修一
DF
徳永悠平
カニーニ
森重真人
太田宏介
MF
東慶悟
梶山陽平
米本拓司
河野広貴
FW
前田遼一
武藤嘉紀