エース大前元紀の2ゴールで清水が開幕戦勝利…鹿島は公式戦3連敗

 2015明治安田生命J1リーグが8日に開幕し、ファーストステージ第1節で、清水エスパルスと鹿島アントラーズが対戦した。

 昨季は残留争いに巻き込まれ、最終節でなんとかJ1残留を決めた清水。一方、終盤戦まで優勝争いに絡みながら3位に終わった鹿島は、AFC・チャンピオンズリーグで公式戦2連敗となっており、リーグ開幕戦を白星で飾りたいところだ。

 試合は19分、カウンターから金崎夢生が右サイドを突破し速いクロスを送る。中央に走りこんだ土居聖真が合わせにいったが、清水のGK櫛引政敏が飛び出して防いだ。

 さらに20分、ハーフウェイライン付近で鹿島の梅鉢貴秀がこぼれ球を拾うと、櫛引が前に出ていたことを確認し、ロングシュートを放つ。これがクロスバーを叩き、惜しくも得点とはならない。

 一方の清水も21分、CKから平岡康裕がボレーシュートを放つが、ゴール右に外れてしまった。続く28分、右サイドを突破した村田和哉がグラウンダーで折り返すと、中央の大前元紀が右足でシュートを放ったが、ゴールを割ることは出来なかった。

 38分、鹿島は左サイドの金崎が中央に切れ込みシュートを放つが、櫛引の正面だった。

 するとホームの清水が均衡を破る。40分、ペナルティエリア右側のスローインの流れから、一度はボールを失ったが、本田拓也がスライディングでボールを奪い返すと、こぼれ球を拾った八反田康平のラストパスから大前が右足で決めて、先制に成功する。このまま清水が1点をリードして前半を折り返す。

 先制を許した鹿島は後半立ち上がりの49分、右サイドから途中出場の遠藤康がクロスを上げると、ファーサイドの金崎が頭で合わせたが、櫛引がファインセーブで防いだ。55分にも再び金崎が頭で狙ったが、今度は櫛引の正面だった。

 やや押されだした清水は、66分に竹内涼に代えて新外国人のミッチェル・デュークを投入する。

 しかし次の得点は鹿島に生まれる。69分、中央低い位置から柴崎岳が右サイドに浮き球のパスを出すと、抜けだした遠藤が胸トラップから右足シュート。櫛引が後逸してこぼれたボールがライン際に流れる。三浦弦太がライン上でクリアしたように思われたが、主審の佐藤隆治は得点を認め、鹿島が同点に追いついた。

 アンラッキーな形で得点を許した清水だったが、この日は粘りをみせる。74分、村田が縦に持ち上がりクロスを上げると、走りこんだ本田がボレーシュートで決めて勝ち越しに成功する。

 その後、もう一度追い付きたい鹿島が猛反撃に出る。81分、金崎がペナルティエリア手前からシュートを放ったが、クロスバーに阻まれる。この直後に清水の犬飼智也にハンドがあったとして鹿島の選手が猛抗議するが、主審はこれを認めない。さらに88分、ペナルティエリア左手前のFKを柴崎が直接狙ったが、櫛引が右手1本で弾きだした。

 すると、カウンターから村田がゴール前に持ち込み、落としたところを大前が右足シュート。これがゴール右に決まり清水が追加点を決めた。

 このまま試合は終了し、清水が3-1で鹿島を下し開幕戦を制した。次節、清水は14日に敵地でアルビレックス新潟と、鹿島はホームで湘南ベルマーレと対戦する。

【スコア】
清水エスパルス 3-1 鹿島アントラーズ

【得点者】
1-0 40分 大前元紀(清水エスパルス)
1-1 69分 遠藤康(鹿島アントラーズ)
2-1 74分 本田拓也(清水エスパルス)
3-1 90+1分 大前元紀(清水エスパルス)

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