FOLLOW US

柴崎がJリーグのプレースピードに警鐘「もっと速いテンポでやらないと」

2015.04.16

プロ5年目、成長は止まらない [写真]=Getty Images

文=安藤隆人

 鹿島アントラーズの日本代表MF柴崎岳が、Jリーグのプレースピードに警鐘を鳴らした。

 AFCチャンピオンズリーグのスケジュールに合わせて変則開催となった明治安田生命J1リーグ第6節、柏レイソル鹿島アントラーズの一戦。試合は非常にテンポの速い展開となり、結果は3-1で鹿島が勝利。素早く攻守が入れ替わる見応え十分のサッカーの中において、落ち着いたプレーを見せる柴崎岳の存在感は際立っていた。

「最初は相手の攻撃に戸惑ったけれど、運動量を増やして、僕らボランチとサイドハーフでうまく連動しながら対応した」と振り返ったように、柏の3トップに対して4バックが対応するが、センターフォワードのレアンドロが引いてきてボールを受ける際は、センターバックではなく柴崎と梅鉢貴秀のボランチが対応。状況によってはトップ下の武富孝介、ボランチから飛び出す大谷秀和という3人をボランチの2人でケアしなければならなかった。それでいて攻撃のスイッチを入れる役割もこなし、前線への飛び出しも狙う。かなりの負担が柴崎には掛かっていた。

 しかし、守備面では梅鉢と連携し、レアンドロを抑えながらも対峙する武富にプレスを掛ける。ボールを奪ったら一気にサイドや縦へ展開し、前線までスプリントして好機に絡む。37分にはカウンターから土居聖真がドリブルで運ぶと、右外側を猛ダッシュで駆け上がって相手DFを引き出した。前半アディショナルタイムには右FKから植田直通のJ初ゴールをアシスト。後半、さらに試合のテンポが上がる中でも運動量を落とすことなく、質の高いプレーを見せ続けた。

「テンポが速く、プレッシャーが厳しい中でどれだけ質の高いプレーができるか。僕はそこにこだわっている」

 柴崎は青森山田高時代から常々こう語っていた。高校時代から図抜けた実力を持っており、同世代間でのプレーではどうしてもテンポの遅い展開になりがちだ。だが、それに甘えることなく、「より狭いスペースや予測が難しい状況でも普段のプレーができることを求めている」と自らに高いハードルを課してプレーしていた。

 いつしかその舞台がプロになり、鹿島の中心選手になると、今度はJリーグ自体が時として「物足りない」状況になり始めていた。

「もっとJリーグも速いテンポでやらないと、もっと上には行けない」

 昨シーズンから彼のプレーを見ていると高校時代のように“より厳しい状況”を求めて前線へのスプリント回数を増やしたり、攻守においてよりストイックにフル稼働するようになった。

 一番のハイライトは、今年1月のAFCアジアカップ準々決勝のUAE戦で決めたゴールだ。本田圭佑(ミラン/イタリア)にクサビを当ててからの彼のゴール前の密集地帯に飛び込むスプリント、そして足下に来たボールをスピードを落とさずに狙いすまして打ち込む技術。まさしく瞬間的に訪れた「厳しい状況」で、そこで質の高いプレーを披露した。

「もっとハイテンポに、もっと厳しく」

 この思いを抱いてプレーをする彼は、柏戦を楽しんでいるように見えた。試合後、彼に感想を伝えると、ハッキリした口調でこう返ってきた。

「こういう試合は疲れるけど、やりやすい。でも、ハイテンポな試合をスタンダードにしてやっていかないと。Jリーグのあまりテンポの速くないサッカーよりもハイテンポのサッカーのほうがより考えるし、上のレベルで通用することになると思う。いかにハイテンポの中で運動量を増やして、質の高いプレーができるかを常に考えていきたい」

 柴崎岳が欲するのは『厳しさ』だ。それも、ちょっとやそっとの厳しさではない。だからこそJリーグにもレベルの高さを求めている。日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督も、Jリーグの実行委員会に出席した際にプレースピードの遅さを指摘していた。柴崎のコメントは、まさに高みを目指しているからこそに他ならない。こういったテンポの速い試合がJリーグのスタンダードになっていかなければならない。柴崎の言葉と姿勢は、Jリーグの現状に警鐘を鳴らしていると言っていい。

【PR】「ABEMA de DAZN」で
Jリーグの熱戦を堪能しよう!

ABEMA de DAZN

「ABEMA de DAZN」は、ABEMAでDAZNスタンダードのコンテンツ(※)が視聴できるプラン。 Jリーグ、ラ・リーガ、セリエA、リーグ・アンなどすべてのDAZNスタンダードコンテンツがABEMAで楽しめる。

月額プランは4,200円(税込)、年間プランなら32,000円(税込)で月あたり2,667円(税込)とお得! アニメ・映画・バラエティーなど、ABEMA無料コンテンツも堪能できるのでお見逃しなく。

※プロ野球、DAZN LINEAR、追加有料コンテンツ(ペイ・パー・ビュー)は対象外。

  1. 「ABEMA de DAZN」の年間プランなら月あたり2,667円(税込)でお得!
  2. Jリーグ、ラ・リーガ、セリエA、リーグ・アンなどコンテンツが盛りだくさん!
  3. コメントしながらのライブ観戦追っかけ再生見逃し配信など楽しみ方も充実!

【PR】Jリーグを楽しむなら
「DMM×DAZNホーダイ」!

DMM×DAZNホーダイ

「DMM×DAZNホーダイ」とは、DMMプレミアムとDAZNスタンダードをセットで利用できるプラン。単体契約ならDMMプレミアム月額550円(税込)、DAZNスタンダード月額4,200円(税込)のところ、本プランなら月額3,480円(税込)だからとってもお得です!

  1. 「DMM×DAZNホーダイ」なら単体契約より月額1,270円(税込)も安い!
  2. Jリーグをはじめとする様々なスポーツ、アニメ・エンタメが見放題で楽しめる!
  3. 新規入会月から3カ月間、「DMMポイント」が毎月550ポイントもらえる!

SHARE

SOCCERKING VIDEO