前節横浜FM戦で、7試合ぶりのゴールを放ち勝利へ導いた佐藤寿人 [写真]=Getty Images
■サンフレッチェ広島 公式戦4連勝中もベテラン勢のコンディションに不安
アウェーで強豪FC東京と横浜FMを撃破。ホームでも清水に完勝。ナビスコ杯松本戦を含めて公式戦4連勝中と、広島に勢いが出てきた。しかも、この4試合中3試合が逆転勝ち。得点も4試合で10得点と一時の得点力不足が嘘のような爆発ぶりである。横浜FM戦で佐藤寿人とドウグラスに7試合ぶりのゴールが生まれた他、浅野拓磨、野津田岳人らが途中出場で結果を出し、柴崎晃誠、千葉和彦らも得点を決めるなど、スコアラーの幅が広いことも広島にとってはポジティブだ。
ただ、「勢い」とはやがて失速するもの。安定した成果を求めるには、やはり守備の安定が不可欠だ。4試合のうち3試合で開始早々に先制点を献上。サッカーは常に逆転勝ちを続けられるスポーツではないだけに、試合の入りでの集中をより研ぎ澄まし、まず先に失点しないことが求められる。
連戦により戦力のコーディネイトが難しい状況に陥っているのも現実で、森崎浩司、山岸智といった頼りになるベテランの復帰が遅れているのも厳しい。「勝っているチームはいじるな」との原則はあるが、30代オーバーの選手たちのコンディション維持を考えると、彼らの起用法も考慮する必要があるだろう。連戦も半分を過ぎ、もっとも疲れが顕著になる頃。メンバーの入れ替えも森保一監督は視野に入れているはずだ。
仙台は現在連敗中だが、広島は宮崎キャンプの練習試合で0-4と完敗。リベンジはリーグ戦できっちりと果たしたい。(紫熊倶楽部 中野和也)
■広島予想スタメン
3-4-2-1
GK
林卓人
DF
塩谷司
千葉和彦
水本裕貴
MF
清水航平
青山敏弘
森崎和幸
柏好文
浅野拓磨
野津田岳人
FW
佐藤寿人
■ベガルタ仙台 公式戦4連敗中の仙台、苦手のアウェー戦で勝ち点獲得なるか
前節の鹿島戦は、立ち上がりから相手を押しこむ展開ながらもなかなかゴールできず。逆にロングボールで押し返され、仙台は黒星を喫した。これでリーグ戦は3連敗、公式戦は4連敗と、悪い流れにはまってしまっている。
中2日という短い準備期間でも攻撃と守備、両方で立て直しをはかりたい仙台だが、まだハモン・ロペスのように負傷から戻れていない選手もいる。連戦で疲労が蓄積している中で、コンディションの良いメンバーを渡邉晋監督は見極めなければならない。
また、仙台はアウェーゲームでなかなか勝てず、昨季のJ1第13節を最後に、勝ち点3を久しく取っていない。アウェーで確実に勝ち点1をもぎ取ることは最低限必要だが、今の仙台にとっては勝ち点3で悪い流れを変えたいところだ。
仙台は、前節の内容面での収穫を今節の結果につなげたい。これまでにも通常の4-4-2に加え、4-1-4-1を状況によって採用してきたが、前節はスタートから4-1-4-1を採用して相手の勢いを抑えた。広島のシステムは独特だが、状況に応じて仙台もシステムを使い分け、相手のパスワークを断ちきりたい。
また、前節には途中交代の二人の選手が結果を出した。藤村慶太のアシストで金園英学がゴールしたのは、4月22日のナビスコ杯第4節清水戦に続き今季2度目。選手の疲労を考慮して、早めにこの組み合わせが試される可能性も高い。フレッシュな選手たちの勝利につながる活躍を期待したい。(totoONE編集部)
■仙台予想スタメン
4-4-2
GK
六反勇治
DF
多々良敦斗
鎌田次郎
渡部博文
石川直樹
MF
茂木駿佑
梁勇基
富田晋伍
野沢拓也
FW
奥埜博亮
ウイルソン
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