Jリーグ開幕から22年…急成長を果たした日本サッカーの育んできた“絆の力”

2015シーズン開幕前、カンファレンス時に出席したJ1チーム [写真]=Getty Images

 2015シーズンからJリーグタイトルパートナーを務める明治安田生命が、5月15日に新テレビCMを公開した。

「5月15日」は、日本サッカーにとって深い意味を持っている。22年前のこの日、日本に「Jリーグ」が生まれたのだ。プロサッカーリーグの実現――それが、当時の全サッカー関係者の悲願だったことを、CMに登場する選手たちは知っているだろうか。宇佐美貴史(ガンバ大阪)、柴崎岳(鹿島アントラーズ)、武藤嘉紀(FC東京)。彼らはそろってJリーグ誕生の前年にあたる1992年に生まれた。Jリーグが当たり前に存在する時代を生きてきた選手たちが、今では日本サッカーの未来を背負うまでになった。

 この22年間には、日本サッカーの“歴史的瞬間”が詰まっている。“ドーハの悲劇”が1993年。1998年のワールドカップ初出場、そして日本中が熱狂した自国開催の2002年大会。三浦知良や中田英寿、中村俊輔らが欧州に飛び出し、その後に続く道を切り開いた。日本代表が5大会連続でワールドカップに出場し、主力選手が軒並み欧州各国リーグでプレーする。そんな現在の光景は、Jリーグなくしては考えられなかったはずだ。

 初年度の1993年、たった10クラブでスタートしたJリーグは、今やJ3を含めて37都道府県に52のクラブを抱える。サポーターも各地方に増え、自分が住む町、生まれ育った町のクラブに声援を送る。子どもたちは地元クラブの下部組織に入り、いつか明治安田生命Jリーグでプレーする日を夢みる。

「応援って心配だ。応援って不安だ。でも、応援って最高だ。誰かをサポートする喜びを、もっとこの国に」。Jリーグの全52クラブとオフィシャルスポンサー契約を締結している明治安田生命が公開したCMには、そんなナレーションとともに、老若男女が様々なシーンで歓喜する姿が映る。

「全員がサポーター」を合言葉に、地元のクラブの応援を宣言し、サッカーを通じて地域に貢献していく。明治安田生命の掲げる理念は、Jリーグが常に目指してきた、そして今後も目指していく方向と重なる。

「地域密着」は、明治安田生命Jリーグの理念「百年構想」の実現に向けた根幹となるキーワードだ。Jリーグが当たり前に存在する日常の中でふと足を止め、このリーグが育んできた“絆の力”に思いを馳せる――そんなきっかけとなるCMを見ながら、「Jリーグ」の誕生日を祝うのも悪くない。

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