前節の神戸戦で、リーグ戦10試合ぶりとなる勝ち星を挙げた清水 [写真]=Getty Images
■清水エスパルス 連係や制度が改善された攻撃陣に期待
前節の神戸戦でリーグ戦10試合ぶりに勝ち星を挙げた清水(今季リーグ戦2勝目)。ここ4試合負けがなく、内容的にも好材料が増えて、チーム状況が上向きになってきたのは間違いない。その流れを継続するためにも「一つ勝った次の試合が大事」(大榎克己監督)で、その横浜FM戦に向けた布陣は、普通なら3バックを継続するのが常道だが、ヤコヴィッチの出場停止(2試合)やけが人の多さで3バックが駒不足に陥っているため、4バックに変える可能性もある。また、横浜FMが3バックで来るのか4バックで来るのかわからないため、試合が始まってから変更する可能性も大榎監督は示唆している。
攻撃陣に関しては、神戸戦で初ゴールを決めて波に乗るミッチェル・デュークが股関節に少し違和感を感じていることは気になるが、その他の選手はコンディションを維持。ピーター・ウタカのキープ力を軸に、他の選手が絡んでサイドや裏に展開していく攻撃は、試合ごとに連係や精度を高めており、ここは十分期待できる要素だ。また、最終ラインや中盤でも落ち着いてパスをつなぎながらビルドアップしていく時間が増えており、神戸戦では終盤にも安定した戦いができたことも大きな改善点と言える。
ただ、横浜FMには公式戦7連敗中で、内容的にもボールを支配される時間が長くなっている。今回もその展開になると苦しいため、攻めるためにも守るためにも、自分たちが主導権を握る時間をどれだけ増やせるかが大きなポイントになる。(前島芳雄)
■清水予想スタメン
3-4-3
GK
杉山力裕
DF
三浦弦太
杉山浩太
平岡康裕
MF
河井陽介
本田拓也
八反田康平
ミッチェル・デューク
FW
大前元紀
長沢駿
ピーター・ウタカ
■横浜F・マリノス 指揮官が絶賛する三門のパフォーマンスに注目
前節は下位の新潟を1-0で下して、今季2度目のリーグ戦2連勝を飾った。後半の決勝ゴールはボランチ三門雄大。1トップのアデミウソンが敵陣で収めた時間を使って中盤を飛び出すと、トップ下の中町公祐のラストパスを右足で流し込んだ。エリク・モンバエルツ監督が志向する縦へ速い展開で奪った理想の一撃。先発復帰後2戦連続完封中と当たっているGK飯倉大樹が、素早く正確なフィードで攻撃を促していることも大きい。
今季初の3連勝を懸けて臨むアウェー清水戦は、ここ2試合継続していた3バックを、本来のフォーメーションである「4-2-3-1」へ戻すことになりそう。注目は、「我々の中で、彼ほど数的優位を作れる選手はいない」と指揮官が絶賛する三門だ。トップ下で先発する可能性が高いが、持ち前のスタミナで攻撃を活性化させることができるか。
アデミウソンと左サイドの齋藤学が高いパフォーマンスを継続していることは好材料だ。中村俊輔、ラフィーニャ、栗原勇蔵と攻守の軸が離脱中とあって、中町とファビオの出場停止リーチは気掛かりな点か。とりわけ、肝心のFW陣に負傷者が多いのは懸念材料だ。
それでも、清水とは今季、ナビスコ杯で対戦して2-0で勝利しており、リーグ通算対戦成績でも勝ち越すなど、相性は良い。再び下位チームを倒して連勝を伸ばしたいところだ。(totoONE編集部)
■横浜FM予想スタメン
4-2-3-1
GK
飯倉大樹
DF
小林祐三
中澤佑二
ファビオ
下平匠
MF
喜田拓也
中町公祐
藤本淳吾
三門雄大
齋藤学
FW
アデミウソン