【予想スタメン】新布陣に踏み切った名古屋…湘南はセットプレー対策が実るか

1stステージ10位に終わった湘南  [写真]=Getty Images

■湘南ベルマーレ セットプレーを封じることがポイント

 6勝4分7敗、勝ち点22――。湘南が1stステージに積み上げた数字である。連敗があり、連勝はなかった。順位も10位と、それだけを見れば出色の出来とは言えない。ただ、2年前に年間で得た勝利数「6」に前半戦だけで届いた事実は、成長を裏付けるに十分足りる。内容の安定感も、序盤戦よりも終盤戦と、試合を重ねるごとに向上している。2週間の中断期間には、さらに勝ち点3に近付くべくチームとしてのディテールに意識を傾けた。

 迎える2ndステージ、初戦となる今節はホームに名古屋を迎える。前回の対戦の記憶は苦い。出足や球際で上回り、立ち上がりからおよそ30分はホームチームを圧倒したが、前傾に攻めているところでボールを奪われ、カウンターで先制を許した。さらに同様の形で追加点を奪われ、セットプレーによる失点もあり、最終的に0-3で敗れたのだった。

 勝負どころを捉える名古屋はセットプレーの得点率も高い。かたや湘南のセットプレーからの失点は、PKこそ取られてはいるものの、前回の名古屋戦以降抑えられている。弛まぬリスクマネジメントを背景に守備の安定感も増しており、無用なファウルをしないことを含め、今節も集中力を研ぎ澄ませたい。近年の対戦成績は名古屋がリードしているが、トレーニングの成果を発揮しつつ、これまでに描いてきた成長曲線をいっそう膨らませたい2ndステージである。(隈元大吾)

■湘南予想スタメン
3-4-2-1
GK
秋元陽太
DF
遠藤航
アンドレ・バイア
三竿雄斗
MF
古林将太
菊地俊介
永木亮太
菊池大介
大竹洋平
高山薫
FW
大槻周平

■名古屋グランパス ダニルソンの代役に竹内をボランチにコンバート

 負傷者が続出し、満足な戦術練習ができなかったミニキャンプを経て、チームは新たな要素を持って2ndステージ開幕を迎える。

 指揮官がずっと懸案事項として口にしてきた中盤の守備力について、ダニルソンの代役として竹内彬をボランチにコンバートすることを決意。前半戦で最終ラインのほぼすべてのポジションをこなしたDFのユーティリティー性は、がっちりと指揮官の信頼をつかんだようだ。練習でもその守備力とシンプルなパスさばきは悪くない印象で、他選手たちの感触もまずまず。これが初の実戦ということが不安要素だが、責任感の強いベテランはがむしゃらに役割を全うしてくれるはずだ。

 フォーメーションは負傷者の影響もあり3バックが採用されることが濃厚だが、1stステージで露呈した守備の構造的なウィークポイントについてはトレーニング内で触れられることはなく、3バックで戦った直近の試合であるJ1・1st第17節の仙台戦を思えば、守備の怖さはつきまとう。田中マルクス闘莉王や矢野貴章、本多勇喜ら負傷中だった主力を中心に、湘南の圧力に負けない強固なブロックを形成して対抗したいところだ。

 前線はポゼッションを得意とする3人が並ぶ予定で、今後の名古屋は地上戦メインのチームに変貌する可能性も十分。名古屋は高さと巧さの両立を目指しながら、後半戦を戦うつもりだ。(今井雄一朗)

■名古屋予想スタメン
3-4-2-1
GK
楢崎正剛
DF
大武峻
田中マルクス闘莉王
本多勇喜
MF
矢野貴章
竹内彬
小川佳純
永井謙佑
小屋松知哉
矢田旭
FW
ノヴァコヴィッチ

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