2試合連続で勝ち点獲得と好調の名古屋 [写真]=Getty Images
■名古屋グランパス 闘莉王出場停止で守備面に不安
前節の清水戦で、田中マルクス闘莉王がレッドカードを受け、今節は出場停止。その余波を受けて、3バックが前節から2人入れ替わることが予想される浦和との一戦は、守備に不安を抱えて挑むことになる。中盤の守備力強化のために考案した竹内彬のボランチも、チーム状況から実現できず、リーグ屈指の攻撃力を誇る1stステージ王者を相手にするには、やや心許ない部分もある。
だが、それ以上に期待が持てるのが、ここ2試合の名古屋の戦いぶりだ。G大阪戦では2点差をひっくり返し、清水戦では10人で2度のビハインドを帳消しにしてみせた。川又堅碁と永井謙佑、小屋松知哉のトリオの連係も高まってきており、得意のショートカウンターにもスピード感が増した印象。そこに前節の後半でハイパフォーマンスを見せた磯村亮太が加われば、縦への速さはさらに増す。磯村は清水戦でも、ハーフライン付近からペナルティエリア前の川又に決定的なスルーパスを送るなど、プレー精度も上がってきた。ボランチでコンビを組む育成組織の後輩である矢田旭にはないフィジカルの強さも持っており、守備と展開力という今のチームに不足する要素を補える存在としても、期待は大きい。
ホームゲームながらボールを支配される展開となるのは必至だけに、ここ2試合のしぶといゲーム運びは、良い予行演習になったはず。キャプテン不在で浦和に勝てば、その後吹いてくる追い風の大きさはどれほどか計り知れない。(今井雄一朗)
■名古屋予想スタメン
3-4-2-1
GK
楢崎正剛
DF
牟田雄祐
竹内彬
大武峻
MF
矢野貴章
矢田旭
磯村亮太
本多勇喜
小屋松知哉
永井謙佑
FW
川又堅碁
■浦和レッズ 合流した梅崎の活躍が期待される
浦和は前節、広島に1-2の逆転負けを喫し、開幕から続いていた無敗記録が19試合でストップ。ホーム全勝も止まった。2ndステージは勝ち点4で首位広島と「5」差。年間順位では首位の座を守っているが、広島に勝ち点「2」差に詰め寄られた。
敗れはしたものの、内容的には2ndステージ初戦の松本戦、第2節の山形戦よりも手応えのある試合ができていたため、下を向く選手はあまりいなかった。ただ、無敗記録が止まったことで、緊張の糸が切れてしまう心配はある。
年間順位で首位の座を守るためにも、名古屋戦での連敗は避けたいところだが、右ふくらはぎを痛めていた梅崎司が今週の練習でフル合流したのは朗報だ。今季の梅崎は、チームメートから「キレ崎」と言われるほどに好調を維持しており、活躍が期待される。広島戦を出場停止で欠場した那須大亮がディフェンスラインに戻ってくるのもプラス材料だ。また、東アジアカップに臨むハリルジャパンに浦和から5人が選ばれたが、なかでも柏木陽介と武藤雄樹は初招集のため、モチベーションは上がっているはず。士気の高いプレーを期待したい。
一方で気になるのは、一部選手のコンディションが下降しているように見えること。暑い夏場に運動量を求められるサッカーをしていることで、メンバーが固定されてきた弊害が出始めているのかもしれない。(totoONE編集部)
■浦和予想スタメン
3-4-2-1
GK
西川周作
DF
森脇良太
那須大亮
槙野智章
MF
関根貴大
柏木陽介
阿部勇樹
宇賀神友弥
梅崎司
武藤雄樹
FW
興梠慎三