得点を喜ぶ川崎の選手たち [写真]=清原茂樹
2015明治安田生命J1リーグ・セカンドステージ第11節が19日に行われ、川崎フロンターレと名古屋グランパスが対戦した。
川崎は前節、ヴァンフォーレ甲府を下して5試合ぶりの白星を手にした。年間順位で3位FC東京との勝ち点差が9と、チャンピオンシップ出場に向けなんとしても勝ち点3がほしいところ。FW大久保嘉人はJ1通算150得点まであと1点に迫っている。対する名古屋はここ5試合で3得点と攻撃陣が不調。しかし川崎相手にはリーグ戦で3試合負けなしと好相性のため、復調に向け敵地で勝利を目指す。
日本代表のヴァイッド・ハリルホジッチ監督が視察に訪れたこの試合、最初にチャンスを作ったのはホームの川崎。前線でボールを持った大久保が小林悠にスルーパスを通すとGKと1対1に。しかしGKをかわした小林のタッチが流れてしまい、シュートに結び付けられなかった。川崎はさらに13分、右からのクロスに大久保が頭で合わせたが、狙いすましたヘディングシュートはわずかにゴール左に外れた。
攻勢に出る川崎は19分、エリア手前左から大島僚太がミドルシュートを狙ったが、惜しくもゴール右上に外れてしまう。すると我慢の時間が続いていた名古屋が一瞬の隙をついてチャンスを作る。長いスルーパスに快速で抜けだした永井謙佑がエリア内でGKの頭上を越すループシュートを狙ったが、ボールはゴール左に逸れた。26分にも名古屋に決定機。左サイドを抜けだした小川佳純が左足で丁寧に折り返すと、中央でフリーとなっていた田口泰士が左足ダイレクトで狙ったが、シュートはDFに当たってしまい得点には至らない。
流れが名古屋に傾きかけた35分、川崎が先制点を奪う。中村憲剛がエリア手前左からファーサイドの小林にクロスを送ると、DFにカットされたボールを拾った小林が鋭い切り返しから右足を一閃。シュートはDFに当たってコースが変わり、ゴール右に吸い込まれた。リードを奪った川崎はさらに43分、ドリブルで持ち運んだ田坂祐介がDFをかわしエリア外から右足でミドルを狙うと弧を描いたシュートがゴール右上に決まった。
このまま前半終了かに思われた45分、大久保が豪快に通算150得点目を決める。エリア手前で楔のパスを受けた大久保は反転から右足を振り抜くと、強烈なシュートがゴール右隅に突き刺さった。ホームの川崎が先制点をきっかけに畳み掛け、3点のリードを奪って前半を折り返す。
3点を失った名古屋は後半開始と同時に磯村亮太と矢田旭を下げ、ダニルソンと野田隆之介をピッチに送り出した。
しかし名古屋の交代策も実らず川崎がさらに突き放す。57分、前線でボールをキープした大久保がエリア内右に抜けだした田坂にスルーパスを通すと、田坂は中央にラストパス。走りこんだエウシーニョがこれを難なく右足で流し込み、リードを4点に広げた。
川崎は65分、先制点を挙げた小林に代え杉本健勇を投入した。すると67分、中村を中心にワンタッチでパスを繋いだ川崎は杉本、中村、田坂のパス交換で左サイドを崩すと、エリア内左に走りこんだ中野嘉大のラストパスに最後は大久保がスライディングで合わせ、5点目を奪った。
なんとか一矢報いたい名古屋は68分、小林に代えて牟田雄祐を投入し交代カードを使い切る。しかし直後の70分、永井が接触プレーで右腕を負傷し10人でのプレーを強いられることに。それでも75分、右サイドで得たセットプレーのこぼれ球を田中マルクス闘莉王が左足ダイレクトでゴール左隅に蹴り込み1点を返す。
失点を喫したものの、終盤は1人少ない名古屋に対し川崎がしっかりボールを繋ぎ危なげなく時間を進める。すると後半アディショナルタイム3分、カウンターからGKと1対1の局面を迎えた大久保が冷静にゴール左上に決めハットトリックを達成。大久保は通算得点数を152に伸ばし、歴代3位のヴィッセル神戸FWマルキーニョスに並んだ。試合はこのまま終了のホイッスルを迎え川崎が6-1の大勝を収めている。
次節、川崎はアウェーでアルビレックス新潟と、名古屋はホームでヴィッセル神戸と対戦する。
【得点者】
1-0 35分 小林悠(川崎フロンターレ)
2-0 43分 田坂祐介(川崎フロンターレ)
3-0 45分 大久保嘉人(川崎フロンターレ)
4-0 57分 エウシーニョ(川崎フロンターレ)
5-0 67分 大久保嘉人(川崎フロンターレ)
5-1 65分 田中マルクス闘莉王(名古屋グランパス)
6-1 90分+3 大久保嘉人(川崎フロンターレ)
By サッカーキング編集部
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