【予想スタメン】失点しないことを最優先に…甲府がリスクを排除した戦い方で着実に勝ち点獲得を狙う

J1残留へ向けて失点しないことを最優先に勝ち点を狙う甲府 [写真]=Getty Images

■ヴァンフォーレ甲府 勝ち点獲得のためにスコアレスドローも視野に

 前節の鳥栖戦は、相手のミスに乗じて奪った得点を守り切り、1-0で勝利。良くも悪くも“らしい”勝ち方で、降格圏である16位松本との勝ち点差を「8」へと広げた。一方の新潟とは、その差が「5」。15時キックオフの松本vs清水戦の動向にもよるが、今節「勝ち点3」をより欲するのは、アウェーチームのほうになる。

 2011年以降、新潟とはリーグ戦7試合負けなしと好相性で、今年の1stステージも2-0で快勝している。だが、その時はレオ・シルバが欠場しており、ベンチスタートだった指宿洋史が、現在は攻撃の起点として好調を維持。前回対戦ほど首尾よく、事は運ばないかもしれない。

 早い時期から佐久間悟監督は「残留争いで最も重要なラスト5試合は、失点しないことを最優先にする」ことを公言。この試合も、徹底的にリスクを排除し、0-0で推移する時間を長くして、そのままスコアレスドローなら御の字。「勝ち点3」欲しさに、相手が焦って前に出てきたところを、カウンターで仕留めることができれば、なお良し。彼らとの勝ち点差を、最大限に活用するつもりのはずだ。それと同時に、最近の新潟については「ノーガードの撃ち合いに、意図的に持ち込んでいる」と見ている。実際、前節までの得失点差は甲府が「-14」、新潟「-15」とほぼ互角なのだが、その内訳は21得点35失点の甲府に対し、新潟は36得点51失点と、カラーの違いは鮮明。どちらの色合いが強く出るかによって、おのずと試合の行方も決まってくることだろう。

 もし今節、松本が敗れて甲府が勝利すれば、残り4試合で勝ち点差は「11」に。J1残留に王手をかけることになる。(渡辺功)

■甲府予想スタメン
3-4-2-1
GK
河田晃兵
DF
土屋征夫
山本英臣
津田琢磨
MF
松橋優
稲垣祥
マルキーニョス・パラナ
阿部翔平
下田北斗
阿部拓馬
FW
バレー

■アルビレックス新潟 ミス連発、選手の甘さを指揮官は厳しく指摘

 前節の川崎戦は、試合開始早々に先制しながら逆転負けを喫した。敗因の一つが、前線からのプレッシャーの弱さだ。川崎にボールを自由に動かされ、試合をコントロールできなかった。

 失点はいずれもミスの連鎖から。柳下正明監督は常々、「ミスは起こり得るし、そこでカバーすればいい。しかし、二つ、三つとミスが続くと失点になる」と、選手たちに説いている。川崎戦では、そのセーフティーネットが作動しなかった。残留のために勝ち点を積み重ねなければならない状況で、自らその機会を逃した選手たちの甘さを、指揮官は試合後の会見でも厳しく指摘している。

 だが、失意によってチームのテンションが下がることはなく、オフ明けのトレーニングから、甲府戦に向けてしっかりと準備を再開させた。右ひざを手術して離脱していた松原健も5カ月ぶりに復帰。「アップのランニング中に、レオ(・シルバ)から“ハジメマシテ、レオ・シルバトモウシマス”と流ちょうな日本語であいさつされて驚いた(笑)」という松原は、同世代で同じ右SBを競う川口尚紀と組んでストレッチを行うなど、早速トレーニングの雰囲気を明るくし、活気づけている。

 守備で安定感を欠いた前節だが、山本康裕が積極的な仕掛けから2試合連続ゴールを挙げるなど、好調だ。ゴール前を固められることが予想される甲府戦で、いかにスペースを作り、使うか。山本のアグレッシブな姿勢をチーム全体で共有し、ゴールを奪いたい。(totoONE編集部)

■新潟予想スタメン
4-4-2
GK
守田達弥
DF
川口尚紀
舞行龍ジェームズ
大井健太郎
前野貴徳
MF
平松宗
レオ・シルバ
佐藤優平
山本康裕
FW
指宿洋史
ラファエル・シルバ

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