2015明治安田生命J2リーグ第42節が23日に行われ、大分トリニータとジュビロ磐田が対戦した。
いよいよ最終節を迎えた今季のJ2リーグ。21位に沈む大分はJ3自動降格となる最下位・栃木SCとの勝ち点差が「3」。仮にこの試合で敗れ、栃木が勝利を収めたとしても、得失点差「13」をひっくり返されないかぎり自動降格は免れ、J3の2位と入れ替え戦を戦うこととなる。だが、入れ替え戦に向けて弾みをつけるためにも、最終節を良い形で締めたいところ。
対する2位・磐田は前節引き分けに終わったことで3位アビスパ福岡に勝ち点で並ばれた。ただ得失点差で「5」上回っており、最終節を白星で飾れば、福岡が大勝しない限り3年ぶりのJ1復帰が決定する。この大一番では、負傷でここ2試合を欠場していた得点ランクトップのFWジェイが先発に名を連ねている。
試合は開始2分、ホームの大分が決定機を迎える。浮き玉のパスが最終ラインの裏に渡ると、これに反応した三平和司がGKと1対1に。しかしここはカミンスキーが好セーブで凌いだ。対する磐田は11分、ピッチ中央でボールを持ったジェイが前線にロングパスを送ると、エリア内左に走り込んだアダイウトンがダイビングヘッドで合わせたが、GKがなんとか弾き出し得点とはならない。
大分は序盤に決定機を迎えるとゲームの主導権を握ったが、その後はチャンスを作ることができない。一方の磐田もケガ明けのジェイにボールが収まらず、攻撃の糸口を見出だせないまま、0-0で前半を折り返す。
磐田はハーフタイムにジェイを下げ、森島康仁を投入。すると後半開始直後、その森島がエリア内左に抜け出し左足を振り抜く。しかし強烈なシュートはわずかに枠の左に外れた。さらに51分、カウンターから右サイドへ展開すると、低い弾道のクロスにゴール前の森島が飛び込み頭で合わせたが、シュートはGKの正面に飛んでしまった。
後半に入り攻勢に出ていた磐田は62分に待望の先制点を奪う。左CKのこぼれ球を右サイドから折り返すと、GKが弾いて混戦となったところを伊野波雅彦が押し込み、ゴールネットを揺らした。
しかし、磐田はこのリードを守り切ることができない。90分、こぼれ球を拾ったパウリーニョがミドルシュートを突き刺し、大分が同点に追いついた。だが、直後の91分、左からのクロスを小林祐希がボレーで決め、再び勝ち越しに成功。試合は結局このまま終了し、磐田が劇的な勝利を飾った。
勝ち点3を加えた磐田は、同じくこの日勝利を収めた福岡を得失点差で上回り、2位が確定。3年ぶりとなる悲願のJ1復帰を決めた。
【スコア】
大分トリニータ 1-2 ジュビロ磐田
【得点者】
0-1 62分 伊野波雅彦(ジュビロ磐田)
1-1 90分 パウリーニョ(大分トリニータ)
1-2 90+1分 小林祐希(ジュビロ磐田)