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札幌、琉球との打ち合いを制して大会初白星…Jの“両極端”対決に勝利

2016.01.30

MF稲本(中央)らが先発出場し、今大会初勝利を収めた札幌 ©J.LEAGUE PHOTOS

 2016Jリーグ・スカパー!ニューイヤーカップの沖縄ラウンド最終戦が30日に行われ、FC琉球とコンサドーレ札幌が対戦した。

 24日に開幕した2016年のニューイヤーカップ。今年から新設された沖縄ラウンドには札幌、FC東京、琉球、東京ヴェルディの4クラブが参加している。琉球は24日の第1戦でFC東京とスコアレスドロー。第2戦では東京Vに2-0の勝利を収め、最終戦の結果次第では沖縄ラウンド優勝が決まる。一方、札幌は第1戦の東京V戦、第2戦のFC東京戦をともに落とし、この試合で今大会初勝利を目指す。なお、両クラブはJリーグに所属するクラブとしては札幌が最北端、琉球が最南端で、日本の“両極端”の対決となった。琉球はGK今野太祐が先発メンバーに復帰。札幌は新加入のDF増川隆洋が3バックの中央に入り、MF稲本潤一らがスタメンに入った。

 試合序盤は地元の琉球が押し気味に進める。5分、中盤の左でボールを持った富所悠が、富樫佑太、知念雄太朗とダイレクトパスをつなぎ、エリア内左から左足でシュート。しかし、ボールをうまくミートすることはできず、惜しくも枠の右に外れた。

 一方、札幌も18分にようやくシュートチャンスを作る。右サイドを突破したマセードがエリア手前の都倉賢へ横パス。トラップからエリア内右に進入して右足シュートを放ったが、ここは枠の右上に外れてしまった。

 ここまで琉球がペースを握る時間が長かったが、札幌がワンチャンスをものにする。33分、エリア内左でスローインを受けた都倉が相手DFを背負いながら、強引にターンして前を向く。そのままタテにドリブルを仕掛け、角度のない位置から左足シュートを放つと、ボールはゴール右下に決まり、札幌が先制に成功した。都倉はFC東京戦に続き、2試合連続ゴール。一方、琉球にとっては今大会初失点となった。

 先制した札幌は35分、右ふくらはぎを痛めた宮澤裕樹に代わり前寛之がピッチに入った。続く40分、左CKの場面で福森晃斗が左足でクロスボールを供給。ゴール前に飛び込んだ増川のヘディングシュートは枠を捉えたが、ここはGK今野が反応してCKに逃れた。前半はこのまま1-0で札幌がリードして試合を折り返した。

 両チームともにハーフタイムで選手を入れ替える。琉球は知念を下げて田中恵太を投入。札幌は増川、福森、稲本、荒野拓馬、都倉の5人に代えて、永坂勇人進藤亮佑、上里一将、イルファン神田夢実をピッチに送り込んだ。

 すると後半立ち上がりに再び試合が動く。49分、札幌が高い位置でボールを奪うとカウンターのチャンスになる。神田のスルーパスから最終ラインの裏を斜め右に抜けだした中原彰吾がGKと一対一になり、冷静にゴール右に沈めてリードを2点に広げた。直後の50分、今度は神田がハーフウェイライン付近からドリブル突破。エリア手前まで持ち上がり、シュートチャンスを作ったが、ここはGK今野がなんとか触ってCKに逃れた。

 2点差をつけられた琉球もここから反撃に出る。56分、左サイドの富樫がゴール前に浮き球を入れると、一度は相手DFにクリアされたが、こぼれ球を拾った富所がダイレクトボレーシュート。強烈なボールが札幌ゴールを襲ったが、惜しくも枠の左に外れた。

 琉球は64分に山内達朗を下げて前線にパブロを投入し、まずは1点を返しにいく。すると直後の66分、エリア手前で朴利基がセカンドボールを拾うと、トラップが相手に当たり、こぼれ球を拾った田中が左足でダイレクトシュート。これがGK杉山哲の手を弾きながらゴール右に決まり、琉球が1点差に詰め寄った。

 札幌は70分にマセードを下げ、小野伸二を途中投入する。直後の72分、右CKを獲得すると、小野が右足でクロスを入れる。ゴール前でフリーになっていた進藤が、これを頭で合わせて追加点。すぐさま琉球を突き放した。

 流れは札幌に傾きかけたかに思われたが、2点を追う琉球にビッグプレーが飛び出す。78分、エリア手前右でボールを持ったパブロが一度、前線にタテパスを入れる。このボールは通らなかったが、こぼれ球を拾って右足で強烈なミドルシュート。これがゴール右上に突き刺さり、琉球が再び1点差に迫った。

 琉球は勢いに乗って攻勢を強めたが、痛恨のミスから失点してしまう。85分に左CKを獲得。クロスボールが相手DFにクリアされると、濱田克大がセカンドボールを後逸してしまう。一転して札幌のカウンターになると、前貴之のパスから抜けだしたイルファンが敵陣を独走。GKとの一対一をしっかりと決め、札幌がこの試合4点目を奪った。

 このまま4-2で試合終了のホイッスルが鳴り、札幌が今大会初勝利。一方、敗れた琉球は同日に東京Vを下したFC東京に続く2位で大会を終えた。

【スコア】
FC琉球 2-4 コンサドーレ札幌

【得点者】
0-1 33分 都倉賢(コンサドーレ札幌)
0-2 49分 中原彰吾(コンサドーレ札幌)
1-2 66分 田中恵太(FC琉球)
1-3 72分 進藤亮佑(コンサドーレ札幌)
2-3 78分 パブロ(FC琉球)
2-4 85分 イルファン(コンサドーレ札幌)

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