2016明治安田生命J1リーグ・セカンドステージ第7節
8月6日 19:00 川崎フロンターレ vs ヴァンフォーレ甲府(@等々力陸上競技場)
■川崎フロンターレ 前節で3発勝利も試合運びに不安、小林は6試合連続得点と絶好調
前節の湘南ベルマーレ戦は、3-0から3-2に追い上げられる辛勝となった。3-0になってからの試合運びに課題は残ったが、勝ち点3を積み上げたのは事実である。これでリーグ戦15試合負けなしとなり、年間首位をひた走っている。現在6試合連続得点の小林悠は、勝ち続けているチームの成長を、こう口にする。
「勝つことが当たり前になるチームは強いと思います。今は引き分けじゃ物足りないし、納得できない。強いメンタリティーが備わってきたと思います。年間1位でいることにも自信が出てきている。このプレッシャーを楽しんでいるし、それでまた成長できていると思います。良い意味で、このプレッシャーを楽しみ続けるためにも、目の前の1試合1試合を勝たないといけないと思っています」
小林の言葉にあるように、チームは目の前の1試合だけに集中して臨む状態ができている。甲府のシステムは、前節の湘南と真逆のスタイルと言っていい。前から奪いにくる湘南とは違い、5バックを敷いて低く守る守備をいかに攻略するか。となると、ポイントはやはり早めの先制点。そして焦れずに攻め続けることで、自ずと攻略はできるはずである。
先発に関して、大きな変更はなさそうだ。懸念材料は、右サイドバックのレギュラーであるエウシーニョの出場が微妙であること。代役は武岡優斗が候補だったが、彼も別メニューでの調整が続いているため、今週のトレーニングでは新人の長谷川竜也が主力組に入る場面もあった。
ホームで負けは許されない。前回同様、大勝で年間首位キープといきたい。(いしかわごう)
■ヴァンフォーレ甲府 土屋の復帰はプラス要素、新戦力のダヴィはベンチスタートか
「相手の逆を取ったり、絶対にあり得ないところからシュートを撃ってきたり。普通なら外に展開するだろうってところで、もう一度縦パスを入れてきたりする。今のJ1の中では、格別のクオリティ」と、佐久間悟GM兼監督が舌を巻く川崎。
このところ0-3、1-3、0-4と、大敗が続いており、この試合も守備の時間が長くなりそうだ。とりわけ、6試合連続ゴール中の小林悠を抑えずして、勝機は見出せない。「中途半端にならず、小林選手のストロングポイントである裏への飛び出しを出させないようにしたい」(橋爪勇樹)。「どのシュートチャンスでも、確実にゴールに持ってくる力のある選手なので、その配球元をしっかり抑えていきたい」(新井涼平)。
その配球元の一人である大島僚太がリオ五輪出場のため、不在なのは好都合かと思えば、エドゥアルド・ネットには「長い距離からでも入れ込んで来る楔のボールがある」(新井)ため、まるで気は抜けない。
また前節の浦和レッズ戦は、警戒していたはずのクロスから2失点している。やはり前節、湘南相手に車屋紳太郎のサイド攻撃から2得点している川崎を前に、的確なコーチングができ、ゴール前で体を張れる土屋征夫の復帰は心強い。
今週、復帰加入が発表されたダヴィは、ベンチスタートが濃厚。佐久間GM兼監督は「5分でも10分でも、起用し続けることが重要」だと話し、練習では1トップに据え、シャドーにドゥドゥがまわる布陣も試していた。早速の出番がありそうだ。(渡辺功)