2016明治安田生命J1セカンドステージ第8節が13日に行われ、サガン鳥栖と川崎フロンターレが対戦した。
川崎は前節のヴァンフォーレ甲府戦で4-0の大勝を収め、年間勝点、セカンドステージの首位を快走している。チームを引っ張るのは今季13ゴールを決めているFW小林悠。セカンドステージ第1節から7試合連続ゴールを決め、かつて横浜マリノス(現横浜F・マリノス)でプレーした元スペイン代表のフリオ・サリナス氏が持つJ1連続ゴール記録(1997年J1セカンドステージ第11節から1998年J1ファーストステージ第1節)に、あと1ゴールと迫っている。一方、鳥栖は前節のガンバ大阪戦でセカンドステージ初黒星を喫したものの、4勝2分け1敗で5位につけている。上位争いから離されないためにもホームで勝ち点3を掴みたい。
鳥栖は新外国籍選手のMFアイメン・タハールとFWムスタファ・エル・カビルがベンチスタート。川崎はスタメンにDF武岡優斗やMF長谷川竜也が入った。
試合は序盤からホームの鳥栖が堅い守備からペースを握る。26分、前線にロングボールが入ると、井川祐輔が浮き玉の処理を誤り、こぼれ球に早坂良太が反応。エリア内左からフリーでシュートを放ったが、ここは枠の右へ外れてしまい、先制点とはならなかった。
一方の川崎も29分に最初のチャンスを作る。FKのこぼれ球を中村憲剛が拾い、左足でクロスを入れる。DFが競り合ったこぼれ球が小林にわたると、胸トラップから左足ボレーシュート。しかし、ここは惜しくも枠の右に外れた。
続く34分、川崎は左サイドの大久保嘉人が中央の中村へボールを預ける。中村がエリア手前にタテパスを入れると、小林、橋本晃司とダイレクトでつなぎ、最後は長谷川がシュート。しかし、ここはGK林彰洋がなんとか防いだ。
鳥栖は36分、早坂のスルーパスに抜け出した豊田陽平がダイレクトシュート。ボールは枠を捉えたが、GKチョン・ソンリョンがなんとか弾き返し、得点を許さない。このままスコアレスでハーフタイムを迎えた。
川崎は後半から橋本を下げ、大塚翔平を投入した。後半開始早々の46分、鳥栖がいきなりチャンスを迎える。右サイドに入ったロングボールのこぼれ球を早坂が落とすと、これを受けたキム・ミヌがドリブルでカットイン。左足でゴール右下にミドルシュートを流し込み、ホームの鳥栖が先制した。さらに53分、右サイドのキム・ミヌがドリブルで中央に切れ込み、左足でエリア内へ鋭いパスを入れる。エリア内の豊田がダイレクトで合わせたが、ここは惜しくもゴール右に外れて追加点とはならなかった。
直後の54分、川崎は長谷川を下げてエドゥアルドを投入した。しかし、57分に豊田と競り合ったエドゥアルドが右肩を負傷。一旦ピッチを出て交代の準備が整ったが、最終的には治療を受けてプレー続行となった。
流れは変わらずに鳥栖がカウンターから攻める。70分、71分と豊田に連続でチャンスが巡ってきたが、GKチョン・ソンリョンの好守もあって追加点を奪えない。72分にもエリア内右でキム・ミヌがフリーでパスを受けたが、トラップが流れたところをGKチョン・ソンリョンが素早い飛び出しで防いだ。
川崎は79分に武岡優斗を下げ、三好康児を投入した。直後の80分、またしても鳥栖にビッグチャンス。エリア内左に進入したキム・ミヌがマイナスの折り返しを送ると、福田晃斗が叩きつけたヘディングシュート。大きくバウンドしてゴール右上に飛んだが、GKチョン・ソンリョンが左手1本でセーブ。ここも得点にはつながらない。
85分、川崎に痛恨のプレーが生まれる。入ったばかりの三好が、キム・ミヌに対してスパイクの裏を向けてタックルを見舞ったとして一発退場。川崎は残り時間を10人で戦うこととなった。
このまま鳥栖が1-0で逃げ切り、セカンドステージ5勝目を収めた。一方、川崎はセカンドステージ初黒星となり、4月24日のファーストステージ第8節浦和レッズ戦以来17戦ぶりの敗戦となった。また、同日行われた試合で浦和が勝利を収めたため、セカンドステージの首位を明け渡すこととなった。
次節、鳥栖はジュビロ磐田と、川崎は浦和とそれぞれ敵地で対戦する。
【得点者】
1-0 46分 キム・ミヌ(鳥栖)
By サッカーキング編集部
サッカー総合情報サイト